2015年11月22日(日)

丸山茂樹さんの「人に教えたくない店」

やはり、その土地の人たちが自慢する食べ物が一番だと思います

PRESIDENT 2015年8月31日号

岡村繁雄=構成 奥谷 宏、松隈直樹(地鶏炭火焼 天祥)=撮影 松純=スタイリング
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プロゴルファー
丸山茂樹さん

1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本大学で活躍、アマ37冠で92年にプロ入り。マルちゃんの愛称で親しまれ、日本ツアー通算10勝。2000年から米ツアーに本格参戦し、前人未到の3勝を挙げる。02年に伊沢利光プロとのコンビで、ゴルフワールドカップで日本に初の栄冠をもたらした。現在は、ジュニアゴルファーの育成にも力を入れており、一般財団法人丸山茂樹ジュニアファンデーションの代表理事を務めている。
 

1990年代に日本ツアーで各地を回っていた頃、そこの名産と呼ばれる素材を使った料理は、よく食べました。人の紹介や地元の方の誘いで、名の通った割烹やレストランに足を運んだものです。

僕は、食べ歩くというほうではありませんが、やはり、その土地の人たちが自慢する食べ物が一番だと思います。北から南へ、ずっと下っていくと、仙台なら牛タン、茨城県はアンコウ、名古屋は味噌カツとか手羽先と数え上げたらきりがありません。

都内や地方の都市で仲間と食事をする際は、まず和食とか中華というようにジャンルを決め、これまで行った店や雑誌などで気になったところから選びます。そして「メニューが豊富で、お洒落な居酒屋っぽい店にしよう」といった感じで出かけます。

当然、行きつけのところも増えてきました。その共通項は「うまい!」ということ。これひとつだけです。JR新宿駅南口の近くにある「吉力」もそんな店です。いつも感じるのは、創作和食の面白さ。僕は苦手な食材がほとんどないので「季節のもので」と要望すると、凝った器に色とりどりの旬の素材を使った料理が出てきます。それがとても楽しい。

お酒を飲まない僕は、コース料理でも30分~1時間ですましてしまいます。けれども、ここに妻や息子の奨王(ショーン)と来ると3時間はあっという間。料理が美味しいことはもちろんですが、居心地がとてもよく、リラックスできるからでしょう。

実は、トーナメントプロの食事は不規則です。午後のスタートなら、朝食は食べません。食事のために起きるのは嫌なので、ギリギリまで宿舎にいて、昼食を食べてコースに出ます。ラウンド中は、バナナや栄養価の高いゼリー飲料などを摂り、プレー中に血糖値が下がって集中力が落ちるのを防ぐようにします。

だから、地方に行ったときは夕食が楽しみ。宮崎県の郷土料理「地鶏炭火焼 天祥」も、そんなニーズに応えてくれる店です。マスターが調理をしている俎板の前に座って味わう地鶏の刺身が抜群。鶏天を卵でとじた天祥丼も絶品。

ここにはいつも、知人や仲間と一緒に行きます。そこで、世の中やゴルフのことを語り合っている時間というのは、僕の人生にとって非常に大事です。食事の場などでの会話は自分の肥やしになっていますね。

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