2015年11月20日(金)

「箸を細かく動かさない」「かまない」食事が、子供の脳の活性化を妨げる

見直せ! 家族の8大ダメ食習慣【前編】

プレジデントFamily 2013年11月号

文・上島寿子 撮影・遠藤素子、市来朋久 教える人:渡邉早苗

自慢じゃないけれど、わが家の食事は栄養バランス満点。野菜はたっぷりだし、朝ご飯だってしっかり食べさせている。だから、子供も元気に賢く育ってくれるはず……と安心するのはまだ早い。

[おススメ1]卵とじうどん●軟らかいので咀嚼が少なくなる食べ物の代表だが、消化がいい分、勉強で疲れた頭にはぴったり。具には、油分が少なく高タンパクである卵がイチオシ。

「子供の食生活を見直してみると、当たり前になっている習慣に意外な盲点があるものです」

こう警鐘を鳴らすのは、食べ物と子供の成長との関係に詳しい渡邉早苗先生だ。

たとえば、今日は魚料理にしようと思い立ったとき、骨がなくて食べやすい切り身ばかりを使うのは脳のためにはNGと渡邉先生は言う。一体、どうして?

「脳というのは3歳までに7~8割まで出来上がり、その後、実際に手足を動かすなどしてさまざまな機能を獲得します。このときに欠かせないのは指先からの刺激。お箸を使って魚の骨を取り分けるという細かい動きは、脳を発達させるよい刺激になるんですね。ところが、骨のない切り身ばかり使っていたらその機会が奪われてしまう。魚料理をするなら、まるごと1尾を使うようにするといいでしょう」

豆を箸でつかむといった動きも、できるようになれば脳が発達した証拠。小学生になってもフォークやスプーンで食べさせるのはよくないのだ。ちなみに、刺激になるのは指先の複雑な動き。ゲーム機のコントローラーを動かすような単調な動作は刺激にならないことも覚えておこう。

食べ物をかむのも脳の発達を促すといわれるが――。

「現代の食生活ではかまなくても食べられるものが増えている」

そう渡邉先生は指摘する。日本咀嚼(そしゃく)学会の調査によると、現代の日本人が一度の食事でかむ回数は約600回。結構、かんでるなと思うかもしれないが、この回数は戦前の半分以下。弥生時代にまでさかのぼると6分の1にまで激減している。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る

上島 寿子