宝くじや年賀状はなぜセーフ?

ビンゴ以外のくじについてはどうだろうか。

図を拡大
有料で、根拠法がないくじは罪になる

まず、商店街の福引は、くじを引くためにお金を別途払わないので問題なし。景品が当たる企業のキャンペーンも同様だ。ただし、これらは刑法とは別に景品表示法の規制を受け、景品の上限額が決められている。

くじといえば、宝くじやお年玉付き年賀状も忘れてはいけないだろう。これらは危険負担があって立派な富くじに思えるが、宝くじは「当せん金付証票法」、お年玉付き年賀状は「お年玉付郵便葉書等に関する法律」という法律により、認められている。国などが主催者になる場合は違法ではなくなるという理屈は、どうにも納得しがたい。はたして、富くじはそれほど悪いことなのだろうか。津田弁護士の見解はこうだ。

「競馬や宝くじが隆盛している中での賭博罪や富くじ罪の存在は非常に疑問です。判例では、怠惰浪費の弊風を生じさせ、勤労の美風を害することが処罰根拠となっていますが、海外の調査結果では、賭博と勤労意欲は関係ないとなっています」

いまやカジノ解禁が検討される時代。富くじ罪も見直されていいのかもしれない。

(図版作成=ライヴ・アート)
【関連記事】
酒席での口約束の履行を迫られたら
酔った勢いでおさわりはどこまでOKか
裸踊りもセクハラ「男部下」告発実例
酒の席のグチはどこまで許されるか
社内ノミニケーション。その傾向と対策