3大療法の限界と課題

この大切なことをもっと多くの患者さんと家族に伝えたいと思い、『がんが自然に消えていくセルフケア――毎日の生活で簡単にできる20の実践法』(現代書林)と『家族のケアでがんは消える――患者を生還に導く48の智恵』(遊タイム出版)という2冊の本を出版しました。

私が1作目の本を出版した年に、近藤誠先生の『がん放置療法のすすめ――患者150人の証言』(文春新書)が出版されベストセラーになりましたが、それを機にがんの3 大療法の限界や課題が浮き彫りになりました。私の2作目の本とほぼ同時期に出たのが、アメリカの研究者、ケリー・ターナーさんの『がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと』(プレジデント社)が出版されました。この本によって3大療法に頼らずに、自分の力で重篤ながんから劇的に生還した人が世界中にたくさんいることを、多くの患者さんとその家族が知るに至りました。こうした人たちが増えるにつれ、私のところにも全国からたくさんの相談のメールや電話が来るようになりました。

がんと闘っている多くの患者さんの声を直に聞いて強く感じるのは、「一人ひとりがんになった原因は千差万別であり、その一人ひとりに合ったセルフケアがある」ということでした。ケリー・ターナーさんの本には治った人の体験談とセルフケアの方法が数多く掲載されていますが、宗教や文化の違いから、たとえば「スピリチュアル」「エネルギー療法」「瞑想」などの異質な単語に戸惑いを覚え、「日本で具体的に日常生活にどう応用したらいいのかわからない」と感じる人もいます。日本人が書いたセルフケアの本は、私の本も含めて数多く出版されていますが、「いったい自分に合ったセルフケアはどの方法なのか」「どのようにそのセルフケアを日々の生活に具体的に取り入れたらよいかわからない」と思っている人が多いのではないでしょうか。