2015年10月22日(木)

飲食にも押し寄せるクラウドファンディングの波! うまい活用手段とは

意外と知らないオトナの教養「飲食業界」ABC【第5回】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
子安 大輔 こやす・だいすけ
カゲン取締役、飲食プロデューサー

子安 大輔1976年生まれ、神奈川県出身。99年東京大学経済学部を卒業後、博報堂入社。食品や飲料、金融などのマーケティング戦略立案に携わる。2003年に飲食業界に転身し、中村悌二氏と共同でカゲンを設立。飲食店や商業施設のプロデュースやコンサルティングを中心に、食に関する企画業務を広く手がけている。著書に、『「お通し」はなぜ必ず出るのか』『ラー油とハイボール』。株式会社カゲン http://www.kagen.biz/

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子安大輔=文
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肉と酒で1000万円!?

「クラウドファンディング」という言葉をご存知でしょうか? 「クラウド」は「群衆」、「ファンディング」は「資金調達」の意味であり、要するに大勢から資金を集めてプロジェクトを推進していく手法のことを指しています。国内では「Makuake(マクアケ)」「CAMPFIRE(キャンプファイア)」「READYFOR?(レディーフォー)」など複数のサービスが覇権争いを繰り広げています。

1000万円以上の金額が集まったクラウドファンディング例

デジタル系ガジェットなどモノづくりのプロジェクトもありますが、「こんな店をつくりたい!」というような新しい飲食店の企画も数多く見受けられます。Makuakeでつい先日募集を終えた「日本酒と焼肉」をメッセージとして打ち出したプロジェクトでは、400名の資金提供者からなんと1000万円以上の金額が集まっており、クラウドファンディングはうまく機能すると非常に有効なツールとなりうることがわかります。

ここで改めて飲食店にとってのクラウドファンディングのメリットを考えてみましょう。「ファンディング」というくらいですから、資金を集めることが重要な機能であることは言うまでもありません。しかし、例として挙げたケースのように多額の資金が集まることはむしろ例外というのが実際のところで、多くのプロジェクトの募集状況では、よくても200~300万円が上限に近いという印象です。そもそも目標金額を最初から100万円程度に設定しているプロジェクトも多いようです。100万円や200万円は確かに大金ではありますが、飲食店を新規で立ち上げると数千万円かかることも一般的ですので、その観点からすると「開業資金をまかなう」という目的に対してはまったく不十分です。

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