シベリア鉄道大延伸計画!

──第68代横綱・朝青龍(本名ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ)氏を総理大臣内閣参与室にお招きして、本対談は行われた。

【飯島勲】あれだけ好きだったお酒を、3年前からきっぱりとやめたそうですね。横綱は食に関しては豪快なイメージもあったので驚きました。

【朝青龍】そうなんです。飯島さんもお酒、飲まないでしょう。

(左)第68代横綱・実業家 朝青龍氏(右)飯島勲氏

【飯島】お酒を飲んでいいことなんて1つもないのです。政治は深夜に動くという永田町に伝わる格言があります。多くの国民が寝静まった深夜1時過ぎに、大きな政局が生まれることがたくさんあります。

1つには全国紙朝刊の締め切りが、深夜1~2時に来ることです。ここで記事の最終確認のために、記者が政治家に突撃する。また早朝の4~5時には新聞の早刷りができます。ここでくまなく新聞をチェックし、総理大臣が朝官邸に入るまでに、あらゆる手段で事態の収束を図る必要があります。これはメディア対策です。もう1つは、時差です。日本時間の深夜から早朝にかけて、海外で日本に関する大きな発表や事件が起こる可能性があります。アメリカで9.11テロがありましたが、世界で一番先にアメリカを支持する声明を出したのは、私が危機管理を担当した小泉純一郎政権でした。以後、日米は厚い信頼関係を結ぶことができました。危機管理を担当する人間に、お酒を飲んでゆっくりできる時間などないのです。

【朝青龍】私も同じです。真剣にやりたいことがいっぱいあるから、お酒を飲んでいる時間が惜しいのです。深酔いが過ぎると次の日にも影響します。何もいいことがない。

【飯島】たばこは吸えば吸うほど頭が冴えますが、お酒は逆ですよね。判断力が鈍る。体にも悪い。ビジネスマンもお酒をやめろとは言わないけれど、控えめにしたほうがいい。焼酎の水割りを注文しておいて、実際は店の人に頼んで、水を飲んでいればいい。政治家がよく使う手です。

【朝青龍】私は、お酒をやめてからどんどんアイデアが湧いてきます。モンゴルを横断するシベリア鉄道も、飯島さんに協力していただきながら、計画を練っているところです。