2015年10月30日(金)

冷めてもおいしい「ごはん」って?

dancyu 2013年11月号

文・松野玲子 撮影・牧田健太郎 教える人:しらいのりこ

冷めてもおいしい「ごはん」虎の巻

[その1] 冷めても強い! 米を選ぶ

米屋の店主は口を揃えて言う。「炊きたては、どんな米も旨い」と。そう、米が本領を発揮するのは冷めたとき。噛みしめたときに、甘味が広がるのが真のおいしさだ

冷めてもおいしい米の条件は「甘くてモチモチ」。アミロース含有量が低め(15%前後)の米を選ぶといい(もち米はアミロース含有量ほぼゼロ!)。「ごはん同盟」のお薦めは、故郷・新潟のコシヒカリ、北海道のゆめぴりか、宮城のひとめぼれ。いずれも入手しやすい銘柄ばかり。

できれば1kg程度の少量で購入し、冷蔵庫で保管しよう。

その2 新・必殺技炭酸水炊き!

「安売りの米を5kgも買っちゃったよ(涙)」という人も、諦めることはない。秘儀「炭酸水炊き」で、ごはんは格段においしくなる。

洗米、吸水をした後、炊くときの水を炭酸水(硬水は避ける)に替えるだけ。炭酸の泡が米と米の間に入って加熱中の対流が激しくなり、羽釜で炊くときのように米が活発に躍る。もちろん、炊き上がりも、艶よく粒が立ってモチモチに。

味が薄くてイマイチの米や古米には、はちみつを加えてみるというのも効果的。糖分を添加するので単純に旨味が加わり、酵素の力で瑞々しさが増す。温かいうちは、はちみつの匂いが気になるが、冷めるとまったく気にならない。

その3 盛り方、冷まし方の奥義

炊いただけで安心してはいけない。炊きたてのごはんは、お碗によそってから弁当箱に。食べる分量の目安がわかる上、盛り替えることで温度が下がる。

しゃもじを箸に持ち替えたら、蒸気の抜け道をつくりながら余計な水分を逃がすイメージでごはんを広げる。広げたごはんには、軽く濡らしたキッチンペーパーをふんわりかけて乾燥を防ぎながら、自然に冷ます。

ごはんがまずくなる「老化現象」は、0~3℃の温度帯で最も進むので、冷蔵庫に入れる、氷で冷やすなどの行為はNG。軽く蓋をかけながら冷ますのも、蒸気が水滴となって落ちてベチャベチャの原因になる。

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松野 玲子