ラブホテルにシニア割、バリアフリー、懐メロ

実際、熟年のラブホテルの利用は増えているのだろうか。「『えっ』と思うぐらい高齢のお客様が増えています。年金の受給日にホテルが混むことでもわかります」と話すのは、全国に45のラブホテルを経営するレステイ社長の宮原眞氏だ。

それだけに熟年の利用者向けのサービスには知恵をしぼっている。まずは料金。カップルのどちらかが60歳以上であれば、500円のシニア割引が受けられる。学割も導入しているが、圧倒的に利用者はシニア割のほうが多いという。そして最も力を入れているのが設備面だ。

「ホテル内の階段には手すりをつけ、テーブルの角は丸くしてケガのないよう安全面に考慮しています。部屋の床には高級感を出すために段差がありましたが、転倒防止のためにバリアフリー化しました」

部屋のエアコンのリモコンの表示は文字を大きくし、テレビのリモコンは使い勝手を考えてシンプルなタイプ。拡大ルーペも備え、洋画のソフトは目に負担の少ない吹き替え版を用意し、カラオケは懐メロの曲数を増やしているという。

少子化が進む日本だけに熟年に至れり尽くせりのサービスぶりである。

心待ちにする楽しい逢瀬の機会がない熟年の独身者にとって、中高年専門のお見合いパーティーは絶好の「出会いの場」といえよう。