治療薬がもたらす効果で
表情も明るく変わる

──勃起機能の問題は、自分の努力しだいで解決することは可能なのでしょうか。

【畔上】問題が起こる前の予防策と考えていただきたいのですが、血流を妨げる動脈硬化を回避するには、食事や運動など生活習慣の改善に取り組むことが重要です。有酸素運動はテストステロンの分泌促進にも効果的とされ、逆に仕事などによるストレスは、分泌量の減少を招きます。つまり、上手なストレス管理もED対策として重要視すべきでしょう。

──ED専門クリニックでは、どのような治療を行うのでしょうか?

【畔上】治療の基本は、問診です。患者さんに記入いただいた問診表に沿って、いつ頃から症状が出たのか、普段から常用している薬はあるのかなどお聞きします。常用している薬を聞くのは、ED治療薬と一緒に服用してはいけない薬を飲まれていないかを確認するためです。患者さんのプライベートを深く追求することはありませんのでご安心下さい。また男性器を触診したり検査は基本行いません。問診によって第一選択薬となるED治療薬の服用の可否を決めます。

ED治療薬は、陰茎の血管を拡張し、血流を促して勃起を助ける薬です。服用したら立ちっぱなしになってしまうと勘違いされている方がまだまだ多い状況ですが、性的な刺激がない限り勃起することはありません。

インターネット上で販売されているED治療薬は、その多くが偽造品であることが判明しており、健康被害も発生しています。ED治療薬を催淫剤やビタミン剤と同等と思い、安易にインターネット上で購入されている方が見受けられますが、ED治療薬は医師の処方箋が必要な医療用医薬品であることを十分認識頂きたいと思います。また精力増強を期待させるような健康食品も見られますが、勃起機能の改善についてED治療薬と同列に語れる有効性は確立していません。

──ED治療をスタートした患者さんたちの様子を、先生はどのようにご覧になっていますか。

【畔上】当院で治療実績がある患者さんの年齢は幅広く、20歳~92歳。再診の方々に対して実施したアンケート調査では、ED治療薬に対して計83%が「満足している」「おおむね満足している」とお答えです。実際、診察室でも明るい表情への変化が見て取れます。悩んでいる時間はもったいない。早期受診こそ第一です。


「PDE5阻害薬の服用によって朝立ちが認められたことに対する感想」を韓国で調査。最大の変化は、「男としての自信が出た」という結果に。 Sae-Chul Kim:Asian J. Androl., 8(6): 703-708(2006)
──畔上先生のクリニックの診療体制についてお聞かせください。

【畔上】受診を決めたらすぐ来院していただけますよう、予約は不要で、平日の夜や土・日・祝日も診療しています。スタッフは男性だけ。駅から徒歩1分の場所にあり、お待たせしないスピーディーな問診、処方にも努めています。

また患者さんにとっては、医師に話しやすいことも大事なポイントでしょう。EDは男性にとって、「人生の質」にも直結する問題。患者さんが壁を感じない応対で、その解決を支えていきたいと考えています。

男の健康学<index>

第1回EDには治療薬がある。迷わず専門医を受診し公私の「自信の回復」へ
第2回EDとその裏側にある生活習慣病との深い関係
第3回より幸せな日常を、二人で歩んでいくために
第4回メタボなら要注意! 血管の老化がEDを招く
第5回ストレスのせいでEDに!「心因性」を克服するには
第6回高血圧症や糖尿病が招くEDの悩みを解消へ
第7回偽造薬のリスクに近寄らず「安全・安心」のED治療を
第8回「朝立ち」がなくなったらED?毎日の現象が示す真の意味
第9回妊活中のカップルに降りかかる危機!「タイミングED」を乗り越える
第10回誰にも聞けない──!? EDと治療のギモン