調停や裁判では、自分が「損」をせず、より有利な条件で離婚できるように、証拠材料をそろえて臨むべきだと澁川氏は言う。

「電話やメールの通信履歴やホテルのレシートなどの『不貞行為』の証拠や、怪我や家財道具の損壊、診断書といったDVの証拠など、したたかな準備もスムーズかつ有利な離婚には欠かせません」(澁川氏)

心当たりのある人もない人も、万が一、いざというときのために、覚えておいて損はないだろう。

▼調査費用:3~4日の調査で20万~30万円
▽事前の情報提供で調査費を抑える

「不法行為」の証拠集めを興信所に依頼する場合、契約内容をしっかり確認しておくのが原則だ。調査費の相場は3~4日の調査で20万~30万円、4~5日で50万~60万円。長引けば費用もかさむので、相手の行動パターンを観察して調査日を絞り込むのがよい。より確実な調査と調査期間の短縮につながり一石二鳥だ。

離婚110番主宰、心理カウンセラー 澁川良幸(しぶかわ・よしゆき)
1992年、離婚カウンセリング&コンサルティングのプロ集団「離婚110番」を開設。年間1800件を超える離婚および家庭問題の相談に、法律面や心理面からアドバイスを行っている。
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