2015年9月16日(水)

「クレイジーな選択」を可能にする覚悟と仲間とは

<経営者の言葉:アキュセラ・窪田 良>開眼!「朝令暮改」仕事術 第24回

PRESIDENT Online スペシャル

著者
窪田 良 くぼた・りょう
創業者・会長・社長兼CEO、医師・医学博士

窪田 良1966年生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学院に進学。緑内障の原因遺伝子「ミオシリン」を発見する。その後、臨床医として虎の門病院や慶應病院に勤務ののち、2000年より米国ワシントン大学眼科シニアフェローおよび助教授として勤務。02年にシアトルの自宅地下室にてアキュセラを創業。現在は、慶應義塾大学医学部客員教授や全米アジア研究所 (The National Bureau of Asian Research) の理事、G1ベンチャーのアドバイザリー・ボードなども兼務する。著書として『極めるひとほどあきっぽい』がある。Twitterのアカウントは@ryokubota。 >>アキュセラ http://acucela.jp

執筆記事一覧

窪田 良=文
1
nextpage

「クレイジー」が「世界初」に変わる瞬間

起業家の方々と会話をしていると、クレイジーな話であればあるほど盛り上がります。わたしが思うに、起業家と呼ばれる人たちは「クレイジーだ」とは言われることはあっても、自分ではその自覚を持っていないと思います。

世界で初めて何かを成し遂げようとするには、前例のない挑戦をする必要があるのです。 周りから見ると、達成するまでのチャレンジのプロセスは単に実現不可能な無理なことをやり続けている「クレイジーな人」にほかならないと映るのではないでしょうか。達成することで、自分に対する周りの評価が「クレイジーな奴」から「世界で初めてのことをやってのけた奴」に変わります。

研究ノートの一部

わたしが5年の歳月をかけて緑内障原因遺伝子「ミオシリン」を世界で初めて見つけることができたのは、何かを発見する日にまた1日近づけたと実感しながら地道に、ただひたすらに試験管をふり続けていたからです。それまでは、「どこまでも諦めが悪いやつだ」「いつまでも大学院を卒業できないぞ」と言われ続けたものでした。

それに、わたしの場合は、始めから緑内障原因遺伝子を見つけることがターゲットだったわけではなく、目で働いている新しい遺伝子を見つけたら緑内障原因遺伝子だったことがわかったという経緯もありました。人がやらないことをやり続けるとこんな宝物に出会うのかと、自分でも驚いたものです。

それ以来、わたしにとって「クレイジー」という言葉は 、「常軌を逸したことを実行し続ける変わり者」という意味で定着したので、個人的には褒め言葉として気に入っています。

PickUp