2015年9月25日(金)

一寸でも味がある濃い酒「焼酎」トリビア7

dancyu 2013年9月号

文・松浦達也 教える人・鮫島吉廣

【教える人】鮫島吉廣さん
薩摩酒造の元製造技術者。2013年春まで、鹿児島大学で焼酎学講座を担当。著書に『ダレヤメの肴 焼酎呑んのよもやま話』『焼酎 一酔千楽』などがある。

【聞く人】ざっくり侍
おおまかなところをつかむのが好き。

(1)焼酎はなぜ「焼」「酎」なの?

「『焼』は蒸留するときの加熱を指し、『酎』は味の濃い酒を指します」
 そもそも漢字の生まれた中国に「焼酎」という単語はなく、「焼酒」と呼ばれていた。日本で「酎」の字を当てるようになったのは、戦国時代から安土桃山時代の頃。その度数の高さから「一寸(ちょっと)でも味がある濃い酒」というのが由来とされる。
 現存する最古の「酎」の字は1559年に鹿児島県の郡山八幡神社に残されたもの。「施主がケチで焼酎を飲ませてくれなかった」という宮大工の落書きだ。 ちなみに中国の「焼酒」同様、ブランデーもオランダ語の「焼いたワイン」(brandewijn = burned wine)が語源。洋の東西を問わず、蒸留酒の解釈はざっくり同じようなものだった。

(2)本格焼酎と甲類焼酎があります

「焼酎は乙類焼酎と甲類焼酎に分類されますが、乙類のうち砂糖などの添加物が一切入っていないのが本格焼酎と呼ばれます。」 本格焼酎や乙類といわれる焼酎は1回抽出の単式蒸留による原料の風味が強い焼酎。1台で蒸留を繰り返す連続式蒸留の甲類はクリアな味の焼酎。ざっくり言うと、本格焼酎(乙類)は味わい豊かで、甲類は割るのに向いている。

●本格焼酎……原料の風味が豊かです
●甲類焼酎……割り物の邪魔になりません
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松浦 達也