【田原】ずっとそこでアルバイトを?

【小島】はい。卒業後はそのまま正社員になって、計3年働きました。その後は、有機農業をやっている会社に転職しました。

【田原】転職先ではどのような仕事をしていたのですか?

【小島】私が勤めたのは、有機農業をやっている800ぐらいのグループを束ねて、栽培から販売まで計画を立ててやっていく会社でした。そこが新たに消費者に商品を直接届ける直販部門を立ち上げるということで、その手伝いをさせてもらいました。

【田原】働きながらだと自分で農業をやるのは難しいですよね。このまま普通のOLになっていくんじゃないかという不安はなかったですか。

【小島】1つ目の会社では最初に「いずれ農家として独立する。その準備をさせてほしい」と社長に頼みました。すると社長は、「仕事が早く終わったら、余った時間を起業の準備に充ててもいい。そのかわり、さらに小島さんの次の世代で農業をしたいという人が現れたら、ちゃんとサポートしてあげてほしい」と言ってくれた。そのお言葉に甘えて、働きながら独立する準備をしていました。

【田原】そこで聞きたい。農家って誰でもなれるものですか。小島さんは実家が農家じゃないから、農地を持っていない。それなのに、どうやって農家になれたのですか?

【小島】本当にもう、できることからやっていくしかないですよね。地主さんとコネがあるわけではないので、最初は農地も簡単に借りられません。ようやく見つかったのは、市民農園みたいなところで約10坪。それがスタートです。

【田原】10坪は小さいですね。

【小島】さすがに小さいので、会う人会う人に、「いま農地を探してます」と話をしていました。その結果、ある地主さんと知り合って、次は600坪を借りることができました。正確に言うと、土地を借りるのではなく、地主さんと一緒に農業をやるという形でしたが。