2015年9月3日(木)

「ライバル会社があってこそ企業は成長する」は本当か?

2016年「業界再編」を読む【2】

PRESIDENT Online スペシャル /PRESIDENT BOOKS

著者
鎌田 正文 
ビジネスリサーチ・ジャパン代表

1995年、ビジネスリサーチ・ジャパン設立。金融・流通・メーカーなどの各分野から経済全般まで、幅広く取材、執筆。『2012年版 図解 これから伸びる企業が面白いほどわかる本』など、業界研究の著作多数。

執筆記事一覧

ジャーナリスト 鎌田正文=文
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国内外でライバルと戦う日本企業

ありとあらゆる業界で、苛烈な競争が繰り広げられている。ある製品やサービスを提供するのはただ1社ということはあっても、ライバルが存在しない業界はない。

携帯端末の運営会社であるキャリアでいえば、NTT、ソフトバンクグループ、KDDIがライバル関係にあることは、スマホを使っているとすれば、小学生でも知るところだろう。

金融機関では、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループの3グループが、覇権争いを繰り広げている。

総合商社は三菱商事、三井物産、住友商事の旧財閥系と伊藤忠商事、丸紅の5社による競合である。

コンビニ王者のセブン-イレブン・ジャパンが展開するセブンイレブンの独走阻止に動いているのは、ローソンとファミリーマートであり、流通業界全体でいえば、イオンとセブン&アイ・ホールディングス(HD)のトップ争いも激しい。

『図解!業界地図2016年版』(ビジネスリサーチ・ジャパン著/プレジデント社刊)

もちろん、ライバルは国内企業にとどまらない。トヨタ自動車の当面のライバルは、ドイツのVWであり米国のGMだ。

鉄鋼の新日鉄住金の競合先は、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)であり、韓国のポスコや中国勢である。

海外のトップグループにはやや引き離されているものの、医療用医薬品の武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共、大塚HDなどは、国内企業同士で競い合う一方で、ファイザー(米)を筆頭とする世界大手との競合も避けられない。

広告代理店の電通も、世界大手のWPPグループ(英)、オムニコム・グループ(米)、ピュブリシス・グループ(仏)、インターパブリック・グループ(米)の4強に挑む構図。

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