両親が早くに亡くなった上村さんは、10年前から妻の両親と3世代同居をしている。義理の両親、上村さん夫婦、高専に通う息子と中学生の娘という家族構成である。

上村家。撮影時、栄造さん(右上)が絶えず、笑いを起こしていた。

「台所も風呂も一つです。鍵のかかる個室もありません。外食はほとんどせずに、みんなでご飯を食べます。子どもたちもグレずに育ってくれました」

住宅地にある自宅を訪問し、その理由がわかった。子どもたちは、両親よりも祖父母のほうとさかんにコミュニケーションを取っているのだ。

「子どもの教育にとっていいことだと思いますよ。大人に対する接し方が、ちゃんとできるようになりますから」

自宅は、妻の実家をリフォームした。費用は1000万円ほど。上村さんが全額を出した。

「いわゆるマスオさんですけれど、居心地はいいですよ。『わざわざ家に入ってくれたお父さん』として気を使ってもらえますね」

学生時代はヨット部に所属していた上村さん。国体出場経験もあるという。現在は、会社がサポートしている地元のサッカーチームの応援に忙しい。

上村さんは仕事・家庭・趣味を同時に充実させている。しかし、時間が不規則な業種や職種だと私生活は乱れがちになるのではないか。