つい忘れがちな
ビジネス上の落とし穴

次から次へと降りかかってくるミッション。円滑な情報共有を妨げるセクショナリズム。時間ばかり費やし、結論の出ない会議──。

ビジネスパーソンの日常は「リスク」との戦いだ。これを乗り切るには周囲との連携が不可欠だが、関係性がうまく構築できていないと、逆に業務量もストレスもどんどん抱え込んでしまうことになる。場合によっては仕事が進まないだけでなく、心身の疲労から、健康面にもマイナスの影響が及ぶことだってあるだろう。

また、仕事の効率性や数字にばかり目が向いていると、ついなおざりになってしまうリスクがある。それは「身だしなみ」だ。とりわけ初対面の人の印象は、ほんの数秒で決まってしまうとも言われている。ならば、清潔感を保っておくことは、時間の使い方を管理したり、コミュニケーションを工夫したりすることと同じく、ビジネス上の立派なリスクマネジメント。そもそも身だしなみに関する指摘は、他人からは切り出しづらいもの。自分で気づけるかどうかが、「身だしなみのリスクマネジメント」の成否の分かれ道だ。

なぜ、「できる男」は
清潔感にこだわるのか

「たかが見た目の話」だと、あなどってはいけない。ある興味深いデータがある。花王株式会社の「身だしなみ意識調査」(2015年)によると、「身だしなみに気を遣うことで、仕事ができる男に見られたいという思いはありますか?」という質問に対して、「そう思う」「まあそう思う」と回答した割合は全体の46.7%。また、「身だしなみに気を遣うことで、自分に自信がつくと思いますか?」という問いについては、「そう思う」「まあそう思う」が全体の約6割を占めた。

さらに同調査では、身だしなみの中でも、特に「清潔感」を重視している傾向も明らかとなった。「周りから清潔感のある人だと思われたい」と思う男性の割合は、20代から60代まで、全年代で7割以上(図1)。誰もが自分の「清潔度」に対して敏感であるということは、裏を返せば、「他人の清潔度も注意深くチェックしている」と受け止めるべきだろう。


(図1)2015年 花王株式会社「身だしなみ意識調査」

気づかないうちに
ビジネスチャンスが逃げていく

とはいえ、認識していながらも、なかなか実践には至らないのがビジネスパーソンの現状のようだ。今年の2月、株式会社インテージが20~59歳のビジネスパーソンを対象に行った「男性の美容意識調査」(図2)では、そのギャップが浮き彫りとなった。


(図2)2015年 株式会社インテージ「男性の美容意識調査」

「あなたがご自身の外見・お肌について、気になっていることは?」という質問に、「白髪」(24.5%)、「乾燥・かさつき」(23.1%)、「テカリ・べたつき」(21.3%)、「薄毛」(19.5%)、「肌のハリ・たるみ」(19.0%)をトップ5に、「フケ・かゆみ」「頭皮が脂っぽい」「髪の質・ダメージ」など、多様な項目が並んだ。

しかし、「あなたは何らかの対処をしていますか?」と尋ねてみると、ほぼすべての項目で「対処していない」という答えが上回った。その理由の多くは、「対処方法がわからない」からだという。これを読んでいるあなたは、どうだろうか?

すぐに取り組める
リスク対策はたくさんある

優秀なビジネスパーソンが常に仕事の環境を改善しているように、生活習慣を変えたり、体のケアや予防のためのツールを活用したりといった方法で取り組める「身だしなみ」のリスク対策はたくさんある。

そして、頭皮にもリスクがある。それがアブラリスク(※)である。大事な髪と頭皮のために、毎日のシャンプーでアブラリスク(※)を洗うことから始めてみてはいかがだろうか。

※ 皮脂によるフケ・かゆみのリスクのこと。