2015年8月4日(火)

学歴や金ではない、人気と愛情の格差

“マネジメント”からの逃走 第30回

PRESIDENT Online スペシャル

著者
若新 雄純 わかしん・ゆうじゅん
人材・組織開発プロデューサー/慶應義塾大学特任講師

若新 雄純福井県若狭町生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程(政策・メディア)修了。専門は産業・組織心理学とコミュニケーション論。全員がニートで取締役の「NEET株式会社」や女子高生がまちづくりを担う「鯖江市役所JK課」など、多様な働き方や組織のあり方を模索・提案する実験的プロジェクトを多数企画・実施中。著書に『創造的脱力』(光文社新書)がある。
若新ワールド
http://wakashin.com/

執筆記事一覧

若新雄純=文
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ダメでウザいけど人気があるやつって?

人気とは何か?

とある東大卒の上場企業経営者にこんなことを聞かれました。

「ニートたちの中にも、うまくいく人と、いかない人の、格差ってあるの?」

僕は、全員がニートの「NEET株式会社」や、就活を辞めた既卒者向けの「就活アウトロー採用」など、多数派の枠からはみ出したマニアックでひねくれた人たちの集まるコミュニティをいくつかつくっています。

そんな、一見「社会的にダメなやつ」の烙印を押された者同士のコミュニティの中でも、みんなから受けいれられて人気のあるやつと、受けいれられずに不人気なやつがいます。

面白いことに、人気のあるやつはその「ダメなやつコミュニティ」の外に出ても、やはり人気者なのです。自分の考えたサービスを使ってくれる人が増えたり、ちゃんと企業から内定をもらえたり、人気の効力はコミュニティの枠を超えていきます。

人気か不人気か。その違いを考察してみると、学歴や経歴、家柄なんかではありませんでした。そして、持っているお金や知識量の差でもありませんでした。ケチで、ズレたことばっかり言うのに人気なやつもいれば、言動はすごくまともなのに不人気なやつもいます。

それはなぜなのか。ちょっと極端な例ですが、僕たちが運営しているコミュニティの中にいる、J君の話をしようと思います。J君は、相手の話はすぐに遮り、大声で自分の話ばっかりしています。みんなで議論しようという時も、自分の話はとまりません。はっきり言って、かなり「ウザいやつ」です。しかしJ君は、不思議とコミュニティに受けいれられていて、彼なりの役割を担っています。

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