2015年8月8日(土)

どうすれば日本のプロゴルファーは世界で勝てるか

東京グリーン 富里カレドニアン会長 早川治良

PRESIDENT 2015年8月3日号

宮崎紘一=インタビュー・構成 細田榮久=撮影
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高速グリーンが強いゴルファーを育てる

ゴルフ世界一を決めるメジャー・全米オープンでは日本選手5人のうち、4人のプロが予選落ち。ただ1人米ツアーで活躍する松山英樹がかろうじて18位にとどまった。5年後の東京五輪でゴルフは正式種目。どうすれば日本人は世界で勝てるか。

そこで千葉県の富里ゴルフ倶楽部とカレドニアン・ゴルフクラブで、マスターズ並みの難グリーンを造って注目を浴びた早川治良会長にお話を伺った。

──日本のプロが世界で通用しない原因はどこにあるのでしょうか。
東京グリーン 富里カレドニアン会長 早川治良氏

正直日本は相当遅れています。今やプロゴルフの世界レベルはオーガスタの14フィート超高速グリーンが中心(※)。日本のレベルアップには、ゴルフ場がグリーンの高速化に挑むことが必要です。そこで当社が先陣を切り、昨年春から「オーガスタ並みの高速グリーンにチャレンジ」と高いハードルを掲げました。

※グリーンスピードはスティンプメーターという専用器具で計測し、フィートで表す。

──プロゴルフのレベルアップを図るためということですか。

いえ、日本のゴルフ全体を考えてのことです。ゴルフの基準打数パー72のうち半分の36ストロークはパッティングが占めています。この重要なグリーンを速く、難しくしなければ、ゲームとしての面白さが出てきません。マスターズや全米オープンのようなグリーンなら、ゲームもエキサイティングになり、面白みが出てきます。しかし残念ながら日本のトーナメントではそんなグリーンはほとんど皆無です。

──しかし営業コストや、利益を考えると割に合わないのでは?

確かにおっしゃる通りです。14フィート級にチャレンジするだけで、芝の選定、育成、管理、耐久テスト、保護、キーパーの育成など膨大な費用と手間暇がかかります。でも世界レベルにするにはそれを恐れてはできません。

コースは人を育てるといいます。価格を下げてゴルファーの裾野を広げることも大切ですが、やはり1割から2割は世界に通用するコースでないと、レベルを上げる道筋がつくれません。ましてや東京五輪が控えています。こうした環境整備は私たちゴルフ界に従事する人間の責務と考えています。

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