なぜ、親が「○つけ」をするべきか?

▼ドリルがすらすらできない子どもへの正しい接し方

漢字・計算ドリル。「夏休みの友」と称して、子どもに最も人気のない宿題の1つです。私自身、この「友」を8月末まで放置していたお陰で、辛く苦い思い出があります。

 このドリルですが、学校としては「1学期の基礎を固めておいて欲しい」という願いがあります。そして、一律の量を全員に課すのですが、これが必要な子どもとそうでない子どもが混在しているのが実情です。

例えば、もう基礎はばっちりという子ども。おそらく、7月中に終わらせてしまうと思います。親としては「毎日こつこつやらないと」と思いますが、できるならどんどんやればいい話です。そういう子なら、解答も配布されている場合、○つけと間違い直しも自分ですればいいと思います。

逆に、基礎がかなり怪しいという子どもの場合。親の出番です。1ページやるのにものすごく時間がかかる上に、やり方もあやふやです。「がんばれ」といっても、わからないのだから、がんばりようがありません。

どんどん教えてあげます。

ところが、教えてあげてもすぐには理解しません。1学期中そうだったのだから、当然です。根気強く付き合うしかありません。○つけもしてあげて、「すごい!」「できるようになってきた!」などと褒めながら行います。

この時、間違っても「何でこんなのものわからないの!」と言ってはいけません。何でなのか、本人も悩んでいるところです。ここは気持ちに寄り添ってあげてください。

子どもの学習状況も把握するため、必ず付いてあげるのが原則です(これが無理な場合、高確率でかなり辛い状況に追い込まれます)。

ばっちりとも、怪しいとも、判断がつかない場合。まず、親が付いてあげて、○つけをしてあげることから始めます。何回かやって判断して、大丈夫だと思ったら全て任せればいいし、そうでないなら○つけを続けてあげることです。

ドリル学習で大切なのは、計画性と持続性です。やる日とやらない日があるのではなく、「1日2ページ」のように最低限毎日必ずやる量を決めさせ、見通しを持たせます。○つけをすれば、この確認もできます。いずれせよ根気が必要ですが、価値のあるものにはつきものと思って、子どもと一緒にがんばりましょう。