レッテルを張っている場合じゃない

一部に例外もある、と説明する。

「社会保険労務士が入る連合会の役員をしたり、全国各地の支部の支部長やその周辺にいる社労士は、したたかに生き抜きますよ。自分たちがつかんだ既得権にしがみつき、若手が台頭すると、潰しにかかるから(苦笑)。

支部は、その地域のベテランの社労士が、若手がかき回さないようににらみをきかすためにあるんです。社労士という職業そのものが行き詰まっているわけだから、その枠の中にいたらダメ。それを壊したり、飛び越えないと。“弁護士・社労士”とか、“○○大卒社労士”とレッテルを張っている場合じゃないですよ」

中村氏は昨年、腎臓を患い、生体腎移植の手術を受けた。ドナーは、妻だった。

「医師によると、いつ死んでもおかしくない、危険な状態だったようです。人工透析を急いで受けることを打診されたんだけど、女房が反対した。結局、自分の臓器をくれたんです。腎臓を提供してもいい、と申し出てくれた方も数人いました。うれしかったし、ありがたかったですね。僕のほうから、家族に移植をしてくれ、とはいえないですからね。女房には、ありがたいなんて言葉では説明がつかないほどに感謝しています。同じ病気で、有名な、元プロ野球選手や俳優が亡くなっていますしね」

現在も月に数回は、病院に通う。経過は順調で、「手術以前よりも、体調がいい」と話す。「プロフェッショナルな医師に手術をしていただき、運がよかった。この病院や医師のもとでダメだったら、天命だからあきらめるしかないと思っていました」

現在は身体障害者1級の扱いとなり、常に身体障害者手帳を持ち歩く。

「運動することもできるから、“胡散臭い障害者”と思われがち。(手帳を見せて)本当にこういう身になったんですよ……。いざ、自分が身体障害者になると、世の中をみる目が変わります。インチキな支援者や支援団体もあるように思います。みんな、レッテルを張りたがるんですね。学歴も職業も、障害を持っているか否かまで」

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