2015年7月22日(水)

家事分担に不満を持つ妻を懐柔するには

PRESIDENT 2014年1月13日号

著者
堀込 泰三 ほりこみ・たいぞう
専業主夫・翻訳家

堀込 泰三1977年、千葉県生まれ。東京大学大学院修了後、日産自動車入社。2年の育児休業を経て専業主夫に。小学校1年生、2歳の男児の父。著書に『子育て主夫青春物語』がある。

専業主夫・翻訳家 堀込泰三 構成=鈴木 工
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NGワードは「手伝ってあげようか」

最初の子が生まれたとき、研究職の妻が育児休業を取れなかったので、私が2年間、育児休業を取りました。期間限定の「主夫」をやっていましたが、子供と過ごす時間を増やすため、結局会社を退職。現在は在宅で翻訳の仕事をしながら、メーンに育児をするワーキングマザーならぬワーキングパパです。

なぜ世の中の奥さんは家事分担に不満を持っているのでしょうか。それは第1に、旦那さんがどれだけ家事の量があるかを知らないからだと思います。私も主夫業に取り組んで初めて、こんなにもやることがあるのかと驚きました。

仕事と同じように家事をとらえて、女性から怒りを買う男性がいます。日常的にかかる家事の時間を合算すると全部で数時間にしかならないため、「主婦は時間が余っている」と主張してしまうのです。怒るのも当然で、家事は定型ではない仕事が大部分を占めています。

たとえば子どもが風邪をひいたら病院に連れていくと、それだけで半日はつぶれる。ほかにも、公園から動かない子どもを連れて帰る、銀行に振り込みに行くなど突発的な用事がたくさんあります。こればかりは全部を経験しないとわかりません。大変さがわかるのに、おそらく1カ月はかかるのではないでしょうか。

このように家事全体の量を把握していないにもかかわらず、「俺はけっこう家事をやっている」とイクメン面をするから、また顰蹙を買うんです。「ゴミ出しやってます」と自称する男性は多いですが、実際は奥さんが家中にあるゴミ箱のゴミをまとめて、自分は用意されたものを持っていくだけ。全部やっているわけではありません。奥さんが言われて1番腹が立つ言葉は、「手伝ってあげようか」だと聞きました。手伝うという言い方は、家事は奥さんの仕事だと決めつけている証拠。こんな過ちを繰り返していたら、懐柔以前に不満がたまる一方でしょう。

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