▼みぞおちが痛む→胃痛?
実は……狭心症
「みぞおちのあたりが痛むと『胃が痛い』と表現する人が多いが、狭心症の可能性も。心臓の下のほうが狭心症で虚血状態になると、みぞおち付近が痛む。狭心症は胃を検査するとわかりにくい。発見が遅れると心筋梗塞で死に至ることもあるので危険」(壹岐)

▼チクチクする発疹→虫さされ?
実は……帯状疱疹
「チクチクし赤みを帯びた発疹が広がったときは、帯状疱疹の疑いが。ステロイド軟膏を塗ると逆効果。治療が遅れて症状が重くなると、神経痛が後遺症として残ることも。皮膚の症状が出る前に、同じ場所がピリピリ痛むので、そんなときは要警戒」(飯塚)

▼急な腹痛と嘔吐→腸炎?
実は……1型糖尿病
「急な腹痛と嘔吐で病院にきたが、腸炎とはかぎらない。稀にあるのが、1型糖尿病を急に発症して起こる糖尿病性ケトアシドーシス。生活習慣病である2型糖尿病と違い、1型は若い人も罹患するため、患者にとっては青天の霹靂である」(池田)

▼ビール腹になってきた→肥満?
実は……腹水がたまっている
「お酒をよく飲む人が太ってくると、腹水によるものであることがある。お酒をたくさん飲むと肝臓に障害が起き、さらに進むと肝硬変に。その結果、血液から水が漏れて腹水になり、それがたまってお腹が大きくなる。ひどくなると黄疸や意識障害が出る」(池田)

▼腹回りが出てきた→メタボ?
実は……メタボとは限らない
「本来は内臓脂肪100cm以上がメタボの基準だが、腹囲男性85cm、女性90cmで代用して推測しているため、内臓脂肪が多くないのに腹囲でひっかかる人がいる。メタボではないのに薬を飲むことになり危険。まずはCT検査で内臓脂肪の正確な値を知ろう」(新見)

▼急に痩せた→がん?
実は……バセドウ病
「急に痩せるとがんを疑われるが、腫瘍マーカーや胃カメラなどの検査をしても何も出ないときは、バセドウ病の可能性も。よく聞くと動悸や汗かきもある。血液検査で甲状腺機能を調べればすぐわかるが、気がつかれないと見落とされる」(池田)

(村上 敬=文、構成)
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