今年に入って、「ふるさと納税」がにわかに脚光を浴びています。

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年収800万円、小学生の子供2人の場合。上限は13万1000円(「ふるさと納税ポータルサイト」の「全額控除される寄付金の目安」より)で、少なめに10万円を寄付額とした。上限について、詳しくは地元自治体にご確認ください。

ふるさと納税は、地方創生事業の一環として始められた「自分が住む自治体に納める税金の一部を、寄付金として他の自治体に納めてもよい」制度。従来は住民税の約1割までしかふるさと納税で控除されなかったのが、今年から倍になりました(ふるさと納税枠)。さらに制度を利用するために必要だった面倒な確定申告をしなくていい「ワンストップ特例制度」(ただし、寄付する自治体は5つまで)が設けられ、利用者が急増しているのです。

いまでも勘違いをしている人がいるようですが、寄付する自治体は自分の出身地や本籍地である必要はありません。自分がいいと思う自治体に、自由に寄付できます。しかも、自治体によっては、寄付への返礼品としてその地域の特産品などが送られてきます。

返礼品には牛肉、海産物、銘柄米、果物などの食品や伝統工芸品、果てはその地域に宿泊できるチケットまでさまざまなものがあり、寄付した金額に応じてグレードが上がっていきます。各自治体が寄付を呼び込むために知恵を絞っているため、とても魅力的な返礼品が提供されています。

いわば、税金の納め先を変えるだけで豪華な“オマケ”をもらうことができるわけですから、ふるさと納税は税金をたくさん納めている人にメリットが大きな制度です。しかも今回、控除額が倍になり、オマケをこれまでの倍もらえるようになったわけですから、利用しない手はありません。