2009年11月20日(金)

好印象を残すメールマナーと作法

KYメール、頭が良いメール【上級編】

PRESIDENT 2009年6月1日号

著者
平野 友朗 ひらの・ともあき
ビジネスメールコンサルタント

平野 友朗

アイ・コミュニケーション代表取締役。1974年、北海道生まれ。1万人規模のメールマガジンを50誌以上プロデュースする。ビジネスメール教育の普及活動を担う人材教育「ビジネスメール・インストラクター養成講座」を開講予定。著書に『ビジネスメール・文書の基本講座』など。

ビジネスメールコンサルタント 平野友朗 構成=石田純子

基本を押さえたら、次は相手との関係性を考慮したメールの作法を考えてみましょう。

メールはときにその文面を通して、自分と相手のパワーバランスを決定づけてしまうことがあります。ビジネスメールでは取引先の依頼を断る場合などが、難度の高いメールの一つですが、その場合も言うべきことをきちんと伝えながら、相手への敬意や配慮のにじむ文面が理想です。文例集などを参考に、厳しい答えをやわらげる気遣いのフレーズを何パターンか用意しておくとよいでしょう。

また、条件の厳しい依頼をやむなく引き受けたときなどは、「ほかならぬ○○様のご依頼ですので」と相手との関係性を強調したり、「厳しい条件ですが」とこちらの事情をにじませたほうが、のちのちの取引にプラスに働きます。

メールを書くときは、状況や相手の反応を想定した文面にすることも大切です。あまりにも温度差のある文面、たとえばシリアスな案件を問い合わせたのに、返信が「OKでーす」と軽々しい文体で返ってきたら、受け手はその空気の読めなさを不安に思い、信頼も揺らいでしまうでしょう。

会ってから日の浅い相手へのメールに顔文字を使うのも、同じ危険性があります。相手との距離感がつかめていないうちにあせって懐に入ろうとしても、KYな印象を与えるだけです。

一方で、面識のない相手へのファーストコンタクトは、書き方さえ間違わなければ、メールが非常に有効な手段になります。たとえば私あてにくる仕事の依頼のメールで上手だなと思うメールに、初めに著書やメルマガの感想が書かれていて、その後に仕事の依頼と差出人の素性が簡潔にまとめられているものがあります。本の感想は著者としてぜひ知りたいところですし、それがこちらに仕事を依頼する理由も兼ねるので、好印象なだけでなく、依頼も引き受けやすくなります。

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