(3)代理人を使う

交渉テーマに対する心理的な関わりを小さくすれば、効率的なトレードオフの機会を察知するために必要な明晰さを得ることができる。たとえば弁護士は、司法取引について彼女が代理している当事者よりおそらくはるかに効果的に交渉するだろう。専門知識やスキルを別にしても、交渉テーマから心理的に離れていることが、裁判で厳しい判決を受けるリスクをおかすより和解を受け入れるほうがよいという判断を可能にするのである。

(4)負担を利益とみなす

多くの負担は、創造的に対処することによって便益にもなりうる。あなたの会社が環境浄化をめぐって交渉しているとしたら、環境投資で企業価値を上げることを考えてみたらどうだろう。年金投資の削減に直面している労働組合なら、一見負担に見えるものを将来の雇用を守る手段とみてはどうだろう。

負担をめぐって交渉しているときは必ず、それが本当に負担なのかどうかを考えてみよう。負担を引き受けることで浮上してくる便益に気づいたら、交渉者は互いに譲歩することにさほど抵抗を感じなくなり、有益な合意に至ることができるかもしれないのだ。

(文=ハリス・ソンダク、アダム・D・ガリンスキー 翻訳=ディプロマット)