保障は手厚いほど安心だが、保険料というコストがかかる。どの保険を選べば効率よく保障を手に入れることができるのか──。
数多くの商品があふれる中で最適の保険を選ぶのは至難の業だ。そこで保険のプロ23人に「おススメできる保険」「おススメできない保険」をピックアップしてもらった。実際に加入する際には、年齢や家族構成、ライフスタイルなどによってベスト保険は変わるが、ひとつの指針にはなるはずだ。

終身保険は一生涯の死亡保障が得られる商品。保険金額が確定している「定額型」が一般的だが、運用状況によって保険金額が変わる「変額型」もある。トップはソニー生命の「バリアブルライフ」。変額型の終身保険だ。

死亡時には契約時の保険金額が保障されるうえ、運用がうまくいけば保険金額が増加する。保険料の運用先が国内外の株式や債券など8種類から選択できて、将来のインフレに対応できる点も評価された。中途解約をした場合には解約返戻金が保障されない点には要注意。

2位以下はすべて定額型の終身保険でオリックス生命とAIG富士生命は、支払った保険料総額に対して解約返戻金がどの程度戻るかを表す「返戻率(へんれいりつ)」の高さが評価された。

おススメできる終身保険ランキング

【ランキング表の見方】各保険について「おススメできる保険」を3商品まで、「おススメできない保険」を2商品までピックアップしてもらい、前者は上位から3点、2点、1点、後者は上位から▲2点、▲1点として評点を合計した。

1位(32点)
保険会社名/商品名:割安な保険料でインフレにも対抗 ソニー生命「バリアブルライフ変額保険 終身型」
保険料:30歳(男性 4632円、女性 4104円)40歳(男性 7110円、女性 6225円)50歳(男性 13239円、女性 11673円)
主なプロの意見:変額保険なので解約返戻金の保障はないが、死亡保障は確定。一般の終身保険よりも保険料が割安。運用先を選べるので、インフレリスクにも対応できる。

2位(19点)
保険会社名/商品名:死亡保障と老後資金を兼ねた利用も オリックス生命「終身保険RISE」
保険料:30歳(男性 4950円、女性 4527円)40歳(男性 7491円、女性 6828円)50歳(男性 13575円、女性 12366円)
主なプロの意見:保険料払込期間の選択肢が多い。男性40歳加入、65歳払込満了した場合、66歳時点の解約返戻金の返戻率は112.5%となる。現役時代の死亡保障と老後の資金準備に活用できる。

3位(15点)
保険会社名/商品名:返戻率が高く、介護保険への移行も AIG富士生命「E-終身」
保険料:30歳(男性 4956円、女性 4542円)40歳(男性 7485円、女性 6828円)50歳(男性 13440円、女性 12255円)
主なプロの意見:保険料が安く、返戻率が高い。男性40歳加入、65歳払込満了とした場合、66歳時点の返戻率は112.7%。払込終了後は年金や介護保険に変更が可能。

4位(12点)
保険会社名/商品名:100万円から加入できるから手軽 アクサダイレクト生命「カチッと終身保険」
保険料:30歳(男性 5037円、女性 4608円)40歳(男性 7584円、女性 6915円)50歳(男性 13551円、女性 12351円)
主なプロの意見:ネット生保の終身保険なので、保険料は安め。ネットで加入手続きができるのも手間がなくていい。100万円から加入できるのも使い勝手がいい。

4位(12点)
保険会社名/商品名:医療、介護、年金などに変更可能 アフラック「未来の自分が決める保険 WAYS」
保険料:30歳(男性 5601円、女性 5196円)40歳(男性 8292円、女性 7659円)50歳(男性 14520円、女性 13392円)
主なプロの意見:当初は死亡保障。将来は医療保障、介護年金、年金に変更が可能。特に将来の健康状態にかかわらず、医療保障に変更できるのはうれしい。