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実は冬場よりも夏に倒れる人が多い!

一方、くも膜下出血は、頭蓋骨の下で脳の表面を保護している「くも膜」の下を走る動脈にできた血腫が破れて脳の表面に出血する病気だ。発症すると死亡率が過半数を超える非常に危険な病気でもある。こちらは脳出血とは異なり、鈍器で殴られたような激しい頭痛が特徴。さらに意識障害や嘔吐などの症状もある。急に倒れる突然死のようなイメージがあるが、実は血腫ができた時点で少なからず予兆がある。ものが二重に見えたり、めまい、吐き気、そして顕著なのが血圧の乱れである。発作が起きる数日前から血圧に異常が表れるケースも極めて多い。収縮期血圧が140mmHg以上であったり、基準内でも数値が乱高下する場合は注意が必要だ。

「血圧の乱高下は、くも膜下出血だけでなく、ほかの重篤な疾患を招くことも多いので、日ごろから血圧をチェックする習慣をつけましょう」(工藤医師)。

そして、血管が詰まる「虚血性脳血管疾患」の代表が脳血管疾患死の6割を占める脳梗塞。

脳の血管が狭くなったり詰まってしまうことで、脳に栄養や酸素が行き渡らなくなり、脳の組織が部分的に死んでしまうのだ。

脳梗塞が恐ろしいのは、なんの前触れもなく発作に襲われることが少なくないことだ。病状は急速に進み数時間のうちに脳の組織が壊死してしまい、麻痺や運動障害、意識障害など後遺症が残る確率も高い。

ただし、3割弱の人は一過性脳虚血発作という前兆がある。めまいや文字が書けない、ろれつが回らない、手に力が入らない、といった症状が表れたら、すぐに回復したとしても脳梗塞に至る確率はかなり高い。

また、高血圧や高血糖、高脂血症も脳梗塞の原因となるので、血液検査で空腹時血糖値が110mg/dl以上、LDLコレステロール値140mg/dl以上、HDLコレステロール値40mg/dl未満、中性脂肪150mg/dlを目安に数値に異常があれば頭部のCT、MRI、MRA、さらに心電図など心臓病の検査も併せて受診しよう。