職業意識やキャリア形成を考えよ

20~30代の人を面接することが多いようだ。その中で明確な職業意識やキャリア形成などを考える人が少ないのではないか、と感じることがあるという。その理由の1つに、義務教育の段階でキャリアなどについて深く考える場がないことを指摘する。

「私のような40代にもいえることですが、20~30代も『いい大学に入り、いい会社に入る』といった考えに今なお、影響を受けているケースが多いですね。自分が何をして生きていくのか、という職業へのこだわりや意識があまりない。これは、ある意味で不健全ですよ。

きっと、社会全体の問題なのでしょうね。私も親の身であり、子どもにはやはり、いい学校に進んでほしいと思っています。アメリカのように、職業意識を早くから芽生えさせる教育をしないと、日本の今後はまずいんじゃないか、と強く思います。日本では、そのような場が少ないですから。中高生になって、職業を無理くり考えさせるのはダメですよ。小学生の頃から始めないと」

かねてから、アメリカの企業社会の先駆的な取り組みには目をつけている。損保業界の様々な取り組みは、日本よりも少なくとも10年は進んでいると指摘する。最近では、アメリカの保険代理店の組合を視察に行くことも増えている。

「私は学歴否定派ではなく、むしろ、肯定派ですよ。高学歴な人の中に、優秀な人が多いことは間違いないと思います。一方で、伸び悩む人も相当にいます。

高校(東葛飾高校)時代の友人と今も付き合いがあることも、学歴の力といえますね。彼らとは気楽に話し合えます。基礎学力がある程度、均一化されているからでしょうかね。私は、明治大学は早稲田と入学難易度はたいした差がないと思っているんですよ。だって、明治ですから(笑)」

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