手続きすれば支払いも上限額まで

高額療養費を受けるには、原則的には加入する健康保険(勤務先の健康保険組合や国民健康保険なら自治体など)に申請する必要があります。いったん病院などの窓口で3割負担の分を支払い、申請後に上限額を超えた分が戻ってくる仕組みです。戻ってくるまでに短くても3カ月程度かかります。

真由子さんのケースでいえば、いったんは33万円を払うことになりますから、その分を用意しなければなりません。

そこで知っておきたいのが、「限度額適用の認定証」です。

入院の際、加入する健康保険の窓口で限度額認定証を発行してもらい、それを入院先の病院などに提出しておきます。すると、病院は上限額が超える分を健康保険に直接請求してくれて、患者に請求するのは自己負担の上限額まで。つまり、窓口で上限額まで払えばOKなのです。

高額を立て替える必要もないし、申請の手続きもしなくて済むので、とっても助かります。

入院が決まったら、加入する保険に問合せて先に手続きしておきましょう。家族が申請できる場合もありますから、突然の入院でも、まずは確認です。

なお、70歳以上の人では認定証の必要がなく、自動的に窓口での支払いが上限額までにとどめられます。

また医療費の支払いが難しい場合には、無利息の「高額療養費貸付制度」を利用できる場合があります。利用できるかどうかや金額などは加入している健康保険の窓口で確認してください。