2015年4月17日(金)

ご当地うどん「讃岐うどん」は、なぜこれだけ愛されるのか

dancyu 2013年4月号

文・田尾和俊(麺通団 団長、四国学院大学教授) 撮影・石井雄司
これぞ讃岐で一番有名な「山越」のかまたまうどん。ゆでたてアツアツのうちに、一気に食べるべし。

「讃岐うどんへの愛の量」……というお題をいただいたのだが、愛と言われても私にはあまり縁がないので、ただ淡々とロジックを整理していくしか術がない。そこで、まず、讃岐うどんが多くの人に愛されているのかどうかを、何かの数字で測ってみることにします。「愛はお金じゃ測れない!」という台詞をどこかで聞いたことがありますが(笑)、では何で測るのか?

という答えも聞いたことがないので、とりあえず、まずは県民のご当地グルメに対する愛の量を測るため、都道府県別、人口10万人当たりのご当地グルメ店の数を調べてみました。

すると、
【讃岐うどん】香川県民 10万人当たり約85軒
【広島お好み焼き】広島県民 10万人当たり約65軒
【山形そば】山形県民 10万人当たり約55軒
【信州そば】長野県民 10万人当たり約50軒
【博多ラーメン】福岡県民 10万人当たり約27軒
【大阪タコ焼き】大阪府民 10万人当たり約6軒

という概数が出た。出典は、讃岐うどんは私のもってる数字、その他はネットの中のいろんな情報の寄せ集めなので少々あやふやであるが、これを見るとまあたぶん、ご当地グルメの中では讃岐うどんがトップの店舗数密度であることは間違いないと思う。ただ、「それが愛の量を示しているのか?」と問われれば、「さあ……」と答えるしかないのだが、客が求めなければそれだけの密度の店も成立しないから、とりあえず「讃岐うどんは最も県民に愛されているご当地グルメだ」ということにしておこう。ま、愛の量というより支持の量と言ったほうが近いような気もするけど。

続いて、県外客の讃岐うどんに対する愛の量を測る数字は、たぶんそれを食べに来る県外客の数なんだろうけど、これはデータがどこにもないのでかなり情緒的になる。でも、もう20年も続いているあの行列(大半が県外客)を見せれば、全国のどこのご当地グルメもすごすごと引き下がるしかないと思うので、ここでも讃岐うどんの県外客からの支持の量は他の追随を許さないということにしておこう。

以上、一言で「愛されている」と書けば済むことを長々と延ばして行数を稼ぎましたが、次に「では、なぜそんなに讃岐うどんは愛され、支持されているのか?」について、あまり根拠のない考察をしてみます。

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田尾 和俊