2015年4月10日(金)

LINE漬けのわが子をトラブルから守るには

PRESIDENT 2014年1月13日号

千葉大学教育学部教授 藤川大祐 構成=大塚常好 撮影=堀隆弘
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「既読無視」をするとイジメの危機

LINEはスマートフォン向けのメッセージ&電話アプリケーション。日本の利用者数は約5800万人、世界では5億人を超えています。通信キャリアや端末を問わず、複数人とチャットできるなど便利ですが、中学・高校生のスマホ保有率が急伸するなか、LINEをめぐる問題が表面化しています。

特に深刻化しているのは、LINE依存の生徒の増加です。彼らは文字通り、寝ても覚めてもLINEで、勉強や睡眠の時間が大幅に削られます。食事するときでさえ、スマホから目が離せないこともある。

なぜ、そうなるか。思春期の彼らが友人・仲間内での濃密なコミュニケーションを求めるのはある意味自然なこと。でも、そのつながり願望があまりに強すぎる場合、会話の輪の中にいないと、「自分だけ乗り遅れる」感覚に陥りやすいのです。

また、LINEでは仲間のメッセージを自分が読むと、「既読」ということが仲間に伝わるのですが、その際、何の返信もしないのは「既読無視(既読スルー)」として重大なマナー違反になるようなのです。

そうした行き違いなどが原因となって、誰か1人に周囲が暴言を書いたり、仲間ハズレにしたりすることもあります。LINEによるイジメが、自殺にまで発展してしまった事件も実際に起こっています。

さらに長時間の“LINE漬け”により成績が低迷し、家族との関係が悪化することもあり、最近は各学校やPTAなどが独自に子供のLINEの利用時間を制限するルールを決めるケースも出てきました。

では、家庭ではどんな対策を立てるべきか。まず、LINE依存を防ぐため、親は子供と話し合いの機会を設けるべきでしょう。夜10時以降は禁止、試験前の1週間は禁止、子供部屋ではなくリビングでする、などLINE利用の約束事を決めるのもポイント。その場合、親の押しつけではなく、子供が納得できる形にするのが大切です。

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