デキる人は自分の「欲」を知っている

では、その欲求とは何か? もう少し具体的に解説していきましょう。

私は、「自分欲求」と読んでいますが、これは1人でやっていても楽しいと感じられることの中に潜むもので、ワクワク感を作り出す作用があります。ワクワクする気持ちはこの自分欲求から生まれるのです。

冒険する/知らない世界に出会う/刺激する/創造する/貢献する/変化する/リスクを取る/言語化する/静けさの中にいる/自己対話する/分析する/観察する/収集する……

これらの「動詞」で特に自分が魅了される言葉が自分欲求である可能性が高いのです。

私の場合、「知らない世界に出会う」が欲求としてあるので、海外旅行は毎回違う場所に行きます。同じ場所には行きません。また、引っ越しも大好きです。同じ場所にずっと留まると飽きてしまうのです。「変化する」という欲求もあります。これは、常に新しいチャレンジをしていると満たされます。

欲求が明確になったら、次は、この欲求を満たせる行動や職業は何かと考えるのです。そうすると自分のワクワクのツボを外さず、さらにたくさんのやりたいことを発想することができます。

習慣2. 心のブレーキを外して「行動する習慣」

人生でやりたいことを見つけるための2つめの習慣は「行動」です。

やりたいことを実際行動に移すと、感情がわき上がます。楽しい、面白い、うれしい……。じっと座って考えているだけでは、そうした感情は生まれません。感じるためには、何よりも行動することが大切です。

趣味であれば、体験会に行ってみる。

憧れの職業があるなら、その職業に就いている人に会いにいって話を聞いてみる。

そうすると、前述の自分欲求が反応するかどうか分かります。

反応しなければ何かが違うのです。

運よく、自分欲求に反応した「やりたい」ことが見つかったとします。でも、その時、たいていの場合、前回(http://president.jp/articles/-/14845)書いた「4つの心のブレーキ」がかかるでしょう。

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したいことをする人しない人の分かれ道

「そうは言っても、そんな時間はない」
「どうせできないよ、自信がない」
「周りにどう思われるか心配だ」
「反対されているからできない」

小さなやりたいことは自分でできても、独立や転職といった大決断となると周囲も反対することがあり、簡単には話は前に進みまないかもしれません。

ただ、それでもベビーステップで小さく試すことはできます。独立ならば、週末起業をしてみたり、独立している人に話を聞いてみたりすることができます。大きく変わる前に、小さく行動して感情を味わってみてください。判断はその後に下せばいい、というぐらいの気楽さが必要です。