2015年3月22日(日)

「脱・販社」宣言の先にある新ビジネスモデル -キヤノンマーケティングジャパン社長 川崎正己

判断意見

PRESIDENT 2015年3月2日号

村上 敬=構成 宇佐美雅浩=撮影
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今後の成長分野は3Dソリューション

キヤノン製品の国内販売を一手に引き受けるキヤノンマーケティングジャパン。「Beyond CANON, Beyond JAPAN」(キヤノンという枠、日本という枠を超える)を掲げ、メーカー系販社という枠からの脱皮を図っている。企業グループや国の枠を超えた先に何があるのか。

――カメラやプリンターなど、既存領域を今後どう成長させていくか。
キヤノンマーケティングジャパン社長 川崎正己氏

【川崎】成熟市場であることを考えると今後大きな成長は見込めないが、少なくとも日本のGDP(国内総生産)並みの成長をしたい。そのためには、トップシェアで満足せず、さらに伸ばして圧倒的シェアにする戦略が重要だ。具体的にはお客様の声をさまざまなところから汲み上げる仕組みをつくり、ハードだけでなく、付加価値を加えてサービスと一緒に提供していく。また、市場の成長が2%前後でも、徹底的に生産性を高めれば利益はそれ以上に増える。効率化によって生まれたリソースは、成長領域に振り分けていく。

――「Beyond CANON」で独自に取り組んでいる領域は?

【川崎】大きな柱になったのがITソリューション事業だ。いまはクラウドコンピューティング(データをインターネット上に保存する使い方)の発想で、インフラもネットワーク環境もアプリも、必要なときに必要なだけ使いたいというお客様が増えている。裏を返すと、クラウドで提供する事業者がそれらを所有しなければいけない。我々はマーケティングの会社であり、従来は固定資産投資の必要性が薄かったが、より付加価値のあるサービスを提供するため、2012年には100億円以上投資して自社のデータセンターを稼働させた。

他の事業で計上しているものも含めると、いまでは売り上げ全体の約3分の1がITソリューション関連だ。

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