結婚、出産、マイホーム購入……人生にはいろいろな分岐点がある。その都度、「現在加入の保険がベストかどうか」不安──。そんな人に、家計再生コンサルタントの横山光昭氏がお届けする、世代別・家計別の保険の見直し術。
A:「定年後も働く」家計
年収:夫138万円 妻78万円
貯蓄額:1,300万円
家族構成:夫63歳(所有不動産管理人)、妻61歳(パート)
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A:60代「定年後も働く」家計

Aの「定年後も働く」家計の生活は実に堅実だ。定年後、パートで企業の警備員の仕事(週3日)を始めた夫と、スーパーの惣菜づくりのパートをする妻の収入の合計は18万円。貯蓄も1300万円あり、なおかつ月々5万円積み立てている。年金支給も間近に控える。

「ご主人は以前、住宅ローン(一軒家)を組んでいたため、定期保険(死亡保障額計3800万円)に2本入っていました。でもローン返済も終了し、貯金と年金があるので死亡保障額を下げ、お葬式代として300万円残せばいい」と、横山さん。夫の医療保険は保険料が安く継続したが、妻はコストダウンすることにした。

「奥さんは慢性の気管支系の持病があり、緩和型の医療保険に入っていました。いわゆるシニア保険は保険料が割高な設計になっているんです。でも、そういう商品に一度加入したからといって、シニア以外の商品に入れないことはない。実際、探してみたら、Aさんの奥さんも保険料が安く、保障内容も以前より充実した一般の医療保険に入ることができました。保険料は月8000円から3500円に縮減されました」(同)