民主党の大本命ヒラリー候補

──民主党が大統領候補として擁立するであろうヒラリー・クリントン前国務長官について大統領候補としての評価をお教えください。
アメリカ民主党 
ヒラリー・クリントン氏(時事通信フォト=写真)

ヒラリー・クリントンに関しては健康不安が存在している。彼女は在任中に70代になってしまうため、大統領の職務および選挙に耐えうるだろうか。実際、彼女は以前に体調不良で何カ月も表舞台から雲隠れしたことがあり、致命的なことにその事実を隠すことができなかった。

また、彼女にはもう一つ思いがけない欠点がある。それはビル・クリントンを夫としたことであり、そして彼がバカだったということだ。最近ではビル・クリントンは立ち直りつつあるものの、直近の選挙などで彼が応援した候補のリストをつくればすぐにわかるが、彼の支援を受けた候補者たちはすべて敗北した。彼の地元のアーカンソー州でも事前の予測では上院議員選挙・州知事選挙のいずれも共和党・民主党の候補者の接戦になるはずだったが、結果として共和党側の候補者の圧勝だった。

自分の出身地の州ですら応援している候補者を当選させることができないほどに、ビル・クリントンはすでに過去の人となっており、その影響力が低下している。

要するに、ヒラリー・クリントンは時代遅れの存在にすぎず、米国民が求めているものとは違うということだ。そして、前回の大統領選挙と変わった点は、彼女が年を取ったということだけだ。

ただし、彼女が民主党の大統領候補者として米国大統領に立候補したいことは間違いないので、共和党側は彼女の挑戦を受けて立つ準備をする必要があるだろう。民主党側の有力な候補者たちは14年の中間選挙の結果を見て、自分たちは立候補せずにヒラリーに任せる方向に舵を切っている。共和党側としては相手が彼女となった場合、副大統領候補者を女性にするなどの対応を行うことが考えうる選択肢である。彼女を迎え撃つ万全の対策の準備を進めることが重要だ。