留学も海外駐在もしていないのに、「なぜか英語ができる人」の工夫と知恵を大公開!

大手製造業社員 沢渡あまね

大学では英語学科を専攻。ESS(英語サークル)に入っていたこともあり、4年のときに初めて受けたTOEICは740点でした。「受験英語レベルでも、ここまで取れるんだな」と思いつつ、受験英語の弱点であるヒアリング能力の向上が課題に残りました。

そこで「とにかく読む」「耳を慣らす」の2点に絞って勉強しました。なぜヒアリング向上なのに「読む」かといえば、読むスピードで理解できない内容を聞いて理解できるはずがないからです。よって、まずはとにかく英語を読む量を増やし、読解スピードを上げました。

私が最初に手に取ったのは大学受験のときに使った長文読解のテキスト。ジャンルも幅広く、文法も正しいので学習にうってつけです。わざわざ新しい教材を買わなくても、家でホコリをかぶっている参考書を活用すればイイのです。長い通勤時間や出張の移動時間などを利用してひたすら読みました。

ただ、文学作品はあまり読みませんでしたね。文法が不適切であったり、情緒的な表現が多く、ビジネス英語を鍛えるには不向きだと思ったからです。

次に「耳を慣らす」方法ですが、ニュースを英語の副音声で見るようにしていました。時事問題やビジネス関連の話題は、既知の内容も多いので理解しやすかったですね。また、ニュースはビジネスで使える表現の宝庫。言葉遣いや発音が丁寧なのもいいですね。ドライブが好きだったので、休日は車の中で英語のCD教材やラジオのAFN(米軍放送網)を聞きました。

日本の英語教育は役に立たないといわれますが、中学から大学まで教育を受けているのですから、一定レベルの読解力や文法力はあるはず。アウトプットできていないだけなんです。先日、英語での会議に出たときに会話で出た文法をチェックしたところ、8~9割は中学で習った文法でした。

TOEICもしょせんは試験。800点の実力があれば、後は出題傾向に応じたテクニックで900点はイケます。また、2時間の試験は長くて疲れるという声を聞きますが、決して長くありません。ビジネスの現場では、海外とのテレビ会議が長時間、しかも早朝や深夜に行われることもザラ。「疲れていても持続的に英語を聞いて理解して考える力」こそ重要だからです。

いろんなものに手を出しすぎず、受験英語を復習し、とにかく読み込むことで英語力は必ず身につきます!