英会話:英語の習得にお金はかからない

どうやって英語を習得するか。おなじみの英会話学校では、随分お金がかかるうえに、時間もそんなにきちんとつくれない。

そんな人にまずお勧めなのが、NHKラジオの『実践ビジネス英語』である。前身の『ビジネス英会話』る。前身の『ビジネス英会話』時代から、海外を飛び回るビジネスマンに高い定評を得ている老舗番組。日曜日に1週間分がまとめて再放送される。また、>>ホームページを通じて聴き直すことが可能だというから好都合だ。

もう一歩上、「生の英語に接することができる」と英語学習者に定評があるのがラジオのAFN(American Forces Network=米軍放送網)。

世界各地にちらばる米軍駐留地に設けられた基地関係者とその家族のための放送局で、例えば、東京都福生市に横田基地(AM810kHz)スタジオがあり、24時間放送されているから、休日でなくとも聴きたいときに聴けばよい。

語学の習得には継続力がいる。ラジオだけでは気持ちが滅入る。

英語を武器に第一線で働く人の知恵も借りよう。

荒井瑞穂さんは、日本アニメーション株式会社に勤務。「あらいぐまラスカル」「フランダースの犬」「こんにちは アン」(BSフジで放送中)でおなじみの「世界名作劇場」を外国に売り込む部署にいる。そんな荒井さんが外国文化に触れようと学生時代から通っていたのが英語圏の在日外国人が集まる「英語で礼拝をする」キリスト教の教会。

「参加者の大部分がネイティブ・スピーカーで、礼拝の様子や賛美歌を聞いているだけでもリスニングの訓練になります。礼拝の後に茶話会のようなものが開催されることもあり、ネイティブの方と直に会話することができます。アメリカ人やイギリス人がどのような生活をしているのかがわかる。教会は、彼らにとって一種のコミュニティなのでしょう」

長い歴史と伝統のある教会であれば宗教への勧誘はまず受けない。荒井さんもクリスチャンではない。

「そうは言っても、教会は英語を修練する場ではなく、宗教施設。敬意を払い、決して迷惑にならないように気をつけています」

礼節を大事にする。これこそ異文化コミュニケーションの第一歩かもしれない。

(撮影=岡本 凛・小原孝博)