2015年1月30日(金)

食事をコントロールできれば老けない

PRESIDENT 2014年1月13日号

順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授 白澤卓二 構成=山本信幸

2020年、あなたの体はどこまで衰えるか。遺伝と環境の影響は、25%対75%

40歳を過ぎてから同窓会へ行くと、学生時代と変わらない顔の同級生がいる一方で、当時の面影もないほど老けた人もいます。このように老化の速度は人によってまちまちなので、2020年までに誰もが等しく老けるわけではありません。

老化は体内においても個人差が出ます。老化の速度が遅い人は、アルツハイマー病や骨粗しょう症のような高齢期の病気にかかりにくく、長寿の傾向があることから、体の中の細胞を若々しく保つことも重要なのです。

では老化の速度はどのような要因で決まるのでしょう。老化には遺伝要因と環境要因が影響しており、その割合はおよそ25%対75%といわれています。つまり2020年までの間に環境要因を改善できれば、何も努力しなかった人に比べて老化の速度を遅くすることができるというわけです。

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健康リスクは、体重別・男女別で異なる。※白澤氏の話をもとに編集部作成

悪い環境要因の典型は喫煙です。運動不足も環境要因の1つですが、有効性の検証が難しく寄与率が解明されていません。ただ運動をしたほうがいいことは明らかなので、毎日の通勤経路を見直して徒歩の時間を増やすといった工夫をすべきでしょう。運動は毎日続けることが大切なので、週1回フィットネスクラブに通うよりも効果が期待できます。

食事も環境要因の1つで、改善しやすく改善効果も期待できます。

食生活のよし悪しは体重を量ればわかります。肥満の人は食事をコントロールできていない人であり、健康もコントロールできないと考えてよいでしょう。体重が重いことは肥満、糖尿病、メタボどころかガンを発症する確率を高め、高齢期のQOL(生活の質)に直結しています。だからといってBMI(肥満指数)30の肥満の人がBMI22という標準体重を目指すことは「夢」にすぎません。肥満という現実を前にして夢を語ることには意味がないので、まずは5キロ減量することから始めましょう。体重90キロが85キロになりBMIが1ポイント落ちるだけで血液データは改善されます。

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