未来の「フロントランナー」に幸あれ!

先日、私の母校・慶應義塾大学の公認団体Front Runner(http://www.front-runner.net/)の依頼で講演(http://bit.ly/1u1E7jE)をしました。学生だけではなく一般の方も出席できる講演会で300人を越える方々が会場にお越しくださいました。起業を目指す方もいれば、未来のキャリアを考えている方もいました。たった1人のアイデアとわずかな投資家とビジョンに共感する仲間ができれば前に進めることや、「前例がない」に惑わされないこと、価値ある失敗をすること、小さな成功の積み重ねから信頼をかせぐことなど、私が経験してきたことをお話しました。

この講演会を運営していた学生たちと後日ランチを一緒にすることになり、彼らの活動について話を聞かせてもらいました。団体を運営する彼らは2年生で、4月から12月まで毎月テーマを設定して週に1回、学習やディベート、そのテーマで活躍する人物を講演に招くといった活動をしているそうです。お会いした代表の岸本さん、副代表の内田さん、企画の宮村さん、広報の矢部さん、それぞれに志を持ってFront Runnerに参加されています。業界を問わずいろんな方たちの生き方に学び、 将来を見据えて視野を広げたいという話をされていました。

社会に出れば人生の岐路に立つこともあろうかと思います。その時にFront Runnerで学んだことや考えたことが役に立つかもしれません。今やっていることが後の人生にどんな影響を及ぼすかなんてわかりませんし、それが後の自分の助けになることは大きな喜びになります。 今月をもって次の代に運営をバトンタッチする彼らが、今後どんなキャリアを選ぶのかが楽しみです。

窪田 良(くぼた・りょう)●1966年生まれ。アキュセラ創業者・会長兼CEOで、医師・医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学院に進学。緑内障の原因遺伝子「ミオシリン」を発見する。その後、臨床医として虎の門病院や慶應病院に勤務ののち、2000年より米国ワシントン大学眼科シニアフェローおよび助教授として勤務。02年にシアトルの自宅地下室にてアキュセラを創業。現在は、慶應義塾大学医学部客員教授や全米アジア研究所 (The National Bureau of Asian Research) の理事、G1ベンチャーのアドバイザリー・ボードなども兼務する。著書として『極めるひとほどあきっぽい』がある。 >>アキュセラ・インク http://acucela.jp
【関連記事】
「日本人らしさ」と「グローバルリーダー」を両立させたメンターの言葉
イノベーションを起こすための人材採用とリテンション
新しい薬が世の中に出回るためには、こんなに手間暇がかかっている!
創薬の成否を分けるのは、「正反対の才能」を兼ね備えているかどうか
医師・研究者のポジションを捨て、なぜ経営者になったのか