「サッカーだけでなく、外で遊ぶときも、お風呂に入るときも、人と会うときも、もう、すべて一生懸命いくぜ、という感じの人生なんだと思う」(三浦知良)(時事通信フォト=写真)

「30」の声を聞くと引退を余儀なくされるサッカー選手が多い中、三浦知良選手は現在47歳。それでもなおプロ選手としてピッチに立ち続ける姿には感動さえ覚える。そんな三浦選手の原動力の一つとなっているのは、何事にものめり込むという思考パターン。このコメントにもよく表れている。

「年を取ったから」と自ら生理的な限界をつけてフィールドから去っていくアスリートが多いが、それは独りよがり。じつは知能には「流動性知能」と「結晶性知能」の2種類がある。

加齢とともに衰えていく能力、例えば記憶力などは流動性知能。一方、「技」と称されるものは結晶性知能。三浦選手は、衰える体力を結晶性知能である技で補っているわけだ。「自分は技術もメンタルもまだまだ進化している。それで補えば若い連中とも互角に戦える」という気持ちを持っているからこそ、練習にものめり込めるのだろう。

ビジネスパーソンでも、朝、燃料を満タンにして出社し、ガス欠状態になるまで仕事で完全燃焼すれば、ベッドにたどり着いたときには数分以内で深い眠りに入ることができる。それを継続すれば、三浦選手のようにトップクラスまで上り詰め、長く活躍できるというわけだ。