地元大阪の合格者占有率は37%

このように奈良県の高校がベスト5のうち3校を占めているが、関西大の合格者全体に占める奈良県の高校の割合は8%にすぎない。占有率が最も高いのはもちろん地元の大阪で37%だった。特に府立校に合格者数が伸びている高校が多い。2位の生野(243人)と3位の岸和田(230人)はともに昨年より73人増えている。両校の難関大の合格者数を前年と比較すると、生野が大阪大26人→37人、北海道大3人→6人、立命館大130人→156人、関西学院大84人→101人。岸和田は大阪大18人→32人、同志社大84人→107人と伸びている。生野と岸和田以上に合格者が増えたのが7位の寝屋川で、81人増えて195人になった。同校の難関大合格者数も大阪大3人→6人、同志社大62人→91人、立命館大118人→176人などと伸びている。

他の府立校を見ると、昨年トップだった泉陽は20人減の200人となり6位になったが、8位の高津(186人)が14人増、9位の池田(184人)が56人増、13位の三国丘(170人)が45人増、17位の大手前(149人)が38人増とランキング中の大半の高校が合格者を増やしている。これは、大阪が2011年に「進学指導特色校」に指定した高校から今春、最初の卒業生が出たことが影響している。ランキング中の高校では、生野、岸和田、高津、三国丘、大手前、四条畷が指定校だ。

大阪に次いで合格者が多いのは兵庫で19%を占めている。ランキングに入っているのは合格者が34人増えて136人になった西宮市立(19位)だけだが、合格校のすそ野が広いようだ。西宮市立はスポーツも強く文武両道の高校として知られ、今春は大阪大と神戸大が20人、同志社大77人、立命館大59人、関西学院大93人などの合格実績を残している。ベスト20圏外の兵庫の高校は、115人が合格した御影と尼崎稲園、加古川西(109人)、星陵(108人)、北摂三田(103人)などがある。

京都の高校でランキングに入っているのは11位の京都成章(174人)1校のみで、京都の高校が関西大の合格者全体に占める割合は6%。同校は同志社大49人、立命館大127人などの合格者を出している。ベスト20圏外で合格者が多い京都の高校には、南陽(75人)、嵯峨野(68人)、京都産業大付(59人)などがある。

(浮田輝雄=撮影)
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