首都圏私立大の中で珍しい全国区型大学

このような中で、合格者の高校別ランキングはどうなっているのだろうか。トップは昨年2位だった桐蔭学園で139人合格。2位は昨年トップだった桐光学園だ。1、2位を神奈川の学校が占めたのは、多摩キャンパスが神奈川に隣接していることもあろう。

3位は昨年の21位から33人合格者が増えた国立で100人合格だ。4位は八王子東で昨年の3位から順位を落とした。国立、八王子東と7位の立川は東京都の進学指導重点校に指定され、大学受験に力を入れている。5位には42人合格者が増えて89人となった大宮開成が入った。昨年の67位から大きく順位を上げた。6位には31人合格者が増え82人となった新潟で、52位からの躍進だ。この他でも7位の大宮は21位からアップし、9位の高崎は26位から躍進している。順位の上がり下がりが大きい。

逆に順位が下がった学校も少なくない。昨年4位の開智は26位へ、5位の川越東は20位へ、9位の穎明館は110位へ、11位の厚木は30位へ、13位の西は99位に落ちている。来年の巻き返しが期待されよう。

中央大は首都圏の有名私立大で関東ローカル化が進む中、1都3県(埼玉、千葉、東京、神奈川)からの合格者の割合がもっとも低い大学だ。軒並み7割を超える中で、中央大は6割を切っている。特に千葉からの合格者が少なく、今年のランキングでも31位に千葉(県立)が初めて出てくる。千葉からだと通いにくく、敬遠されていると見られる。

むしろ自宅から通えない地方の学校のほうが上位に来ているのが特徴だ。ランキングのベスト10に1都3県以外の学校が出てくるのは珍しく、それだけ全国区型大学と言えよう。

(宇佐見利明=撮影)
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