4年連続日本一の志願者数が2位に

4年連続日本一だった明治大の志願者数は、今年、近畿大に次いで2位となった。大学全体で4422人、4%減の10万5512人となり、4年連続の志願者減だ。来年から新課程入試が始まることもあり、今年の受験生は例年以上に安全志向が強かった。そのため、日本一効果で難化した明治大を敬遠した受験生が多かったと見られる。

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「明治大学合格高校ランキング」
私立大と一部の国公立大は大学公表のデータ。合格者数を公表していない国公立大については高校発表のデータを使用、大学通信とサンデー毎日の共同調査。(協力/大学通信)

明治大は各大学が少子化で志願者を減らす中、逆に志願者を増やし07年から志願者10万人台をキープしている。学部・学科の新設、入試では全学部統一試験や地方試験などを実施し、キャンパスの新設や整備なども積極的に行ってきた。この改革で人気がアップしてきたのだ。特に女子の増加が顕著で、学生数に占める女子の割合は、03年の26.8%から13年には31.3%にまで上がっている。さらに、明治大の就職がいいことも理由だ。

このような積極的な改革は、受験生だけでなく、高校の進路指導教諭からも高く評価されている。今年7月に大学通信は全国の進学校の進路指導教諭を対象に、アンケート調査を実施した。719校から回答が寄せられ、その中で「生徒に人気のある大学はどこですか」を聞いたところ、明治大は早稲田大を抑えてトップとなった。その他でも「就職に力を入れている大学はどこですか」で1位だった。入口である入試の人気に加えて、出口の就職の良さが、明治大の人気を支えているといっていいだろう。

評価が高い明治大だが、今年のランキングはどうだったのだろうか。トップは昨年の2位から巻き返した桐蔭学園で196人。昨年1位だった桐光学園は195人の1人差で2位となった。両校とも神奈川の中高一貫校で、併学というスタイルをとっている。併学とは聞き慣れないが、共学なのだが男子と女子が分かれて学び、学校行事、部活動、生徒会活動などは男女ともに行うという学校だ。

男女別に学ぶメリットは多い。東京大の合格者ランクを見ても、ベスト10はすべて男女別学校で、学習効果が高いと言えよう。男子と女子で学習面での得意、不得意分野は異なる。併学だと男女別に学んでいるので、男子、女子それぞれの不得意分野を、時間をかけて学ぶことが可能なのだ。さらに、授業中に異性の目を気にすることなく集中して学べることが、高い実績に結びついているといえよう。