エンジンの保守で収益を確保

(ホンダ=写真提供)

しかも、航空機のエンジンビジネスは販売だけでなく、保守でも収益が上げられる。同研究所の山本芳春社長も「ある程度売ってしまえば、安定したビジネスになる」と話す。さらに、ジェットエンジンの開発を通じて、クルマのターボ技術の改善にもつなげられるメリットもあるそうだ。

もちろんホンダジェットの評価は高く、開発責任者の藤野社長は2012年、航空機設計者にとって世界で最も栄誉ある賞といわれる米航空宇宙学会の「エアクラフト・デザイン・アワード」と受賞。2014年には米国の学術団体が航空機や宇宙船における革新的な設計・開発に貢献した個人に贈る「ケリー・ジョンソン賞」と、国際航空科学会議の「航空工学革新賞」も立て続けに受賞した。

本田宗一郎氏が飛行機への進出を宣言してから52年、ホンダの航空機ビジネスはついに花を咲かせることになった。

【関連記事】
トヨタが新型ボートを発売!赤字でもマリン事業を続ける理由
社長のこだわりが満載!ソフトバンク「人型ロボット」開発舞台裏
「ボーイング787」欠陥問題をビジネスチャンスに変えよ
半世紀ぶり国産旅客機「MRJ」にちらつく政治の影
日立と三菱重工は、経営統合すべきだ