2014年10月21日(火)

社員17名! マニアを刺したCerevo「グローバル・ニッチ戦略」で21カ国へ

「極小家電メーカー」躍進の秘密[2]

PRESIDENT 2014年9月15日号

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大手家電メーカーが軒並み苦戦を強いられている中、ごくごく小規模なメーカーが元気だ。なぜ彼らは少人数で革新的な製品を生み出し、ヒットにつなげることができたのか。その秘密に迫る。

大企業にはできないことをやる

Cerevo創業者 岩佐琢磨氏
スマホで制御する電源タップ「OTTO」。大容量8個口のAC100ボルト差込口を内蔵。今年中に発売予定。

近年、ほんの数人規模の企業から、尖った家電が生み出されてヒットする事例が目につくようになった。長らく低迷する大手家電メーカーとは対照的である。

大手メーカーならいくらでも新しい製品をつくれそうに思える。だが、パナソニックでデジカメ等の商品開発に携わった後、Cerevo(セレボ)を創業した岩佐琢磨氏は、それはまったくの誤解という。

「大手メーカーが何でもつくれるというのは技術的な話であって、私がつくりたいような新しい製品をつくって売るという判断を会社はできませんでした。これは大きくなってしまった会社はどこも同じで、どうしても従来のしがらみにとらわれてしまう。大企業は10のものを100に伸ばすことは得意ですが、ゼロから1のものをつくりだすことは非常に難しいんです」

Cerevoはインターネットにつながる「コネクテッド・ハードウェア」を独自ブランドで製造、販売する家電ベンチャーである。たとえば「LiveShell」という製品は、ビデオカメラにケーブルをつなぎ、電源を入れるだけで簡単に、PCなしで映像のインターネットライブ配信を可能にする。

ニッチな製品だが、市場が世界に広がれば大きな台数の販売が見込めることになる。実際、そうやってこのシリーズは累計でおよそ1万台を売り上げている。

「各国の人口比率でいうとライブ配信したい人は少ないかもしれませんが、一定の数は必ずいます。私たちの製品の出荷先でいうとスロベニアやドミニカ、ベネズエラといった、あまり馴染みのない国もあります」

多品種少量のコネクテッド・ハードウェアをグローバルで販売する「グローバル・ニッチ」が同社の戦略である。どうやって世界に点在するニッチな市場とつながり、販売しているのだろうか。

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