株を買うことが、なぜ投資になるのか。

資産運用による収益は2つに分けられる。1つは、資産を持つことによって得られる利益で、株でいえば、企業が生み出した利益の一部を株主に還元する配当金、預金では利息だ。これをインカムゲインという。

もう1つは、投資対象が値上がりすることで得られる利益で、キャピタルゲインという。株の場合は株価の値上がり益だ。逆に、値下がりすれば損になる。これをキャピタルロスという。成長する企業の株を見きわめられれば、インカムゲインに加えてキャピタルゲインも狙える。

代表的な株式投資は「現物株取引」と「信用取引」である。

現物株とは、株券そのものを指す。現物株を売り買いすることで、インカムゲインとキャピタルゲインの両方、またはいずれかを狙う投資だ。

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信用取引は「暴落」に弱い

「信用取引」とは、投資家が委託保証金を証券会社に担保として預け、お金や株券を借りて売買する取引をいう。一定の期限内に、反対売買によって決済する。その期限は、通常は6カ月以内だが、証券会社との間で期限を取り決めることもできる。

委託保証金の約3倍までの売買ができるので、投資が成功すれば利益も大きくなる。逆に株価が下落すれば、損失が膨らむ。株式投資の初心者が手を出すべき取引ではない。

通常の株の売買では単元株単位が基本だが、単元株に満たなくても株を買うことができる。証券会社によって購入できる銘柄、手数料など取引条件が異なるので注意が必要だ。