自動車の被害も補償の対象外

今回の噴火では、登山口に停めた自動車が被害を受けた、といったケースもありそうです。こうした被害を補償するのは自動車保険のうち車両保険の役割ですが、これも噴火による損害は免責となり、保険金は受け取れません。

保険会社によっては車両保険に「地震・噴火・津波による損害に一時金を支払う」特約があり、こうした特約を付けていれば車の全損時に限り一時金が支払われます。ただし一時金は最大でも50万円。一方、保険料は年5000円と高めです。

家の被害は地震保険でカバー

今回の噴火では、山梨県にまで火山灰が降ったそう。噴火では火山灰や噴石、火砕流などで住宅や家財に損害が出ることが考えられます。災害による住宅や家財の損害を補償するのは火災保険の役割ですが、自動車保険と同様、噴火による場合には保険金は支払われません。

噴火による損害を補償するのは地震保険です。地震保険は東日本大震災をきっかけに注目を集めましたが、地震だけでなく噴火による損害を補償する役目もあります。地震保険は火災保険とセットで加入するもので、保険金額は火災保険の50%まで。とはいえ地震保険は、地震等による住宅被害に備えるほぼ唯一の手段です。リスクの高い地域に住んでいるなら、ぜひ加入を検討したいところです。

「火山に関しては、被害を予測したハザードマップが多くの地域で作成されています。ぜひ確認して、備えをすすめてほしいと思います」(清水さん)

予想できるリスクへの準備を進めよう

今回の御嶽山の噴火では、予測がいかに難しいかを思い知らされました。それは、地震の予測も同様です。だからこそ、少なくとも現時点で分かっているリスクに対しては、可能な限り被害を抑える準備をしておきたいところです。

8月には広島土砂災害が起きるなど、今年は大規模な災害が多いように感じます。ハザードマップは火山に限らず、洪水や地震などの災害による被害を予想したものなどが各自治体で作られています。自治体のホームページを見たり問い合わせたりして、ぜひ一度は確認してほしいと思います。

マネージャーナリスト 有山典子(ありやま・みちこ)
証券系シンクタンク勤務後、専業主婦を経て出版社に再就職。ビジネス書籍や経済誌の編集に携わる。マネー誌「マネープラス」「マネージャパン」編集長を経て独立、フリーでビジネス誌や単行本の編集・執筆を行っている。ファイナンシャルプランナーの資格も持つ。