そのほか具体的な事業計画としては、新型カートの導入やコース、施設の整備などに4年間で43億円を投資。加えて、プロショップブランド「Select the Club」を立ち上げ、ホテルを併設するリゾート系コースはホテルブランドを「Hotel the Club」とします。また一方で、六甲コース(兵庫県)と江南コース(埼玉県)を御殿場コースに並ぶクオリティにする施策も推進中。外部の専門家やクリエーターを招聘し、これまでにない視点での改革を実行しているところです。

そしてもう一つ、ハード面での整備、拡充と併せて、全従業員が一丸となって取り組んでいるのが、サービス面のブラッシュアップです。マルハングループで確立されたノウハウも取り入れながら、お客様満足度と従業員満足を両輪として、おもてなしの徹底を図っていきます。この夏には、御殿場コースに当クラブの他のコースのキャディを集めて合同研修を実施しました。このような取り組みによって、これまで以上に人材や知見の交流を進め、太平洋クラブならではのサービスを確立していきたいと考えています。

クオリティに磨きをかけ
新規会員権の販売も再開

理念や方針の共有、またそれへの共感は、人が行うあらゆる営みに不可欠な要素です。ゴルフクラブであれば、スタッフだけでなく、メンバーの方たちも、その一員でしょう。実際、太平洋クラブでは「Our Club, Our Course.」というコンセプトを掲げています。会員の皆様に「私たちの」という想いを抱いていただくことを基本にしているのです。理事会の社団法人化もそうした「開かれた経営」への第一歩。すでに意見交換を通じて、豊かなクラブライフへ向けたアイデアもどんどん出されており、非常にいい形になってきていると感じています。

これまで、私のゴルフの楽しみ方は豪快にボールを飛ばすことでした(笑)。しかし、最近はパッティングも大事にしています。グリーンの面が出ているかとか、起伏やコンディションといった、飛ばすこととはまた違った部分を意識することもゴルフの奥深さであり、醍醐味でもあります。

ゴルフの楽しみ方は、人それぞれです。技術を追求する競技志向の方もいれば、リゾート施設としてゴルフ場を利用される方もいる。その面では先ほど述べたように、国内外の複数コースの共通会員制というのは、非常に使い勝手のいい制度だと自負しています。

私たちとしては、その時々のシチュエーションにあった形で、最高のおもてなしをする。それが「Top of the Top」に込められた想いであり、当クラブの基本哲学です。来年1月から新規会員権の販売を再開する予定で、同じく来年には「日本プロゴルフ選手権大会」が江南コースで開催されることも決定しました。今後、新生・太平洋クラブのブランドはさらに高まるに違いありません。事業戦略を着実に進める。そして会員の皆様との絆を深め、クオリティに磨きをかける。私たちも、最高のクラブライフの提供を目指し、全身全霊で取り組む覚悟です。