2014年8月22日(金)

社風もぶっ壊す「黒船」社長は何様ですか

人事の目で読み解く企業ニュース【8】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
溝上 憲文 みぞうえ・のりふみ
ジャーナリスト

溝上 憲文1958年鹿児島県生まれ。ジャーナリスト。明治大学政治経済学部政治学科卒。月刊誌、週刊誌記者などを経て、独立。新聞、雑誌などで経営、人事、雇用、賃金、年金問題を中心テーマとして活躍。『非情の常時リストラ』(文春新書)で2013年度日本労働ペンクラブ賞受賞。主な著書に『隣りの成果主義』『超・学歴社会』『「いらない社員」はこう決まる』『「日本一の村」を超優良会社に変えた男』『マタニティハラスメント』『辞めたくても、辞められない!』『2016年 残業代がゼロになる』など。近著に『人事部はここを見ている!』(プレジデント社刊)がある。

執筆記事一覧

溝上憲文=文
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外国人&プロ経営者に何ができるのか

最近、日本の大手企業でも外部から外国人の経営者や幹部、あるいは外資系出身の“プロ経営者”を招くケースが増えている。

今年資生堂の社長に就任した日本コカ・コーラ元会長の魚谷雅彦氏、話題のベネッセホールディングスの会長兼社長に就任した元日本マクドナルドホールディングス会長の原田泳幸氏は外資系のプロ経営者。また、3年前にLIXILグループ社長に就任したGE出身の藤森義明氏もいる。

外国人の経営者では武田薬品工業の新社長に就任した元グラクソ・スミスクライン出身のクリストフ・ウェバー氏が注目されている。しかも、武田はグローバル人材担当(GHRO)の責任者にアメリカ人のデイビッド・オズボーン氏を据えている。

なぜ、生え抜きの経営者ではなく、外部から招くのか。

よく言われるのは、熾烈なグローバル競争をマネジメントできる人が内部にいない、あるいは生え抜きでは大胆な経営改革の実行が難しいといった理由だ。

ではどんな改革が期待されているのか。

もちろん、ビジネスそのものの改革は当然としても、最大の目的は企業の文化・風土など社員が慣れ親しんできた今までの価値観を変革し、グローバル競争対応の仕組みに変えることにある。

つまり、社員にとっては、今までの安定した身分が保障されなくなり、いつ組織から弾かれるかわからない風土に変わることを意味する。

その典型は日産自動車のカルロス・ゴーンCEOだ。就任直後に外国人幹部を要職に据えて「リバイバルプラン」を掲げて、大胆な人員削減を断行し、年功序列・終身雇用の既存の組織・人事制度を破壊した。LIXILの藤森氏も人事・財務・法務などの幹部にGE出身者を採用し、破壊的改革を実行した。

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