「妊娠リスクスコア」でセルフチェック

年齢が高い人の産院選びは、自分の医学的条件に合った範囲内で手堅く選ぼう。

妊娠の時点でわかる主なリスク要因には子宮の疾患や手術経験、高血圧、糖尿病などがある。出産経験者であれば過去の妊娠・出産で大きな問題が起きたかどうかも重要だ。

産婦人科に行って妊婦健診が始まると、これに胎盤の問題、早産など何らかの産科トラブルが加わるかもしれないし、胎児側のリスクも少しずつわかってくる。

自分では、希望の産院が医学的に見て自分に合っているかどうかわからないこともあるだろう。そんな時は、厚労省の研究班が作成したセルフチェックがインターネット上に掲載されている。「妊娠リスクスコア」で検索してみよう。具体的に推奨病院が示されるわけではないが、リスクが3段階で示されるので参考になるはずだ。

年齢が高いことが気になる女性は、周産期センターを選ぶ人が多い。でも、妊娠経過が順調な場合は、必ずそうしなければならないわけではない。ただし、厚労省研究班のリスクスコアによると、40代はそれだけで最もリスクが高いグループに入るようになっている。少し余裕をもった選択をしておいた方が、あとで楽かもしれない。

医学的リスクは妊婦健診の所見や突発的な症状などで刻々と変わるので、そのことも承知しておくこと。周産期センターにかかっている人は、何かあった時に医師から「うちでは対応できない」と言われて転院する心配はない。でも小規模な施設になればなるほどその可能性は高くなる。